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DJ社長が魂の訴え。会社は誰のもの?株を渡すことの意味とは

皆さま、こんにちは。
弁護士をしております、中野秀俊と申します。
今日のテーマですけれども、DJ社長が魂の訴え、会社は誰のもの?というお話をしたいと思います。

YouTube動画でご覧になりたい方は、こちら
https://www.youtube.com/watch?v=KTQX3CZwnT8

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会社は誰のもの?

これはTwitterや色々なところでいわれているので有名な話かと思います。元レペゼン地球のDJ社長さんが、レペゼン地球が解散した真相という動画を出しました。これが非常にバズったわけですが、これが何だったのかというお話です。
実はレペゼン地球の解散の裏側にはこういう事がありましたという事で、H氏という人が出てきて会社が取られたという話から、レペゼン地球という名前や権利は全てH氏のものになってしまい、今訴訟中だという事が動画で流されました。これが炎上し、色々なところに波及効果があったわけですが、それに対して訴訟になっているという事で色々な弁護士さんなどがこの訴訟はどうなるのか、このポイントはどこなのかという事を解説しています。なので、私が今更ここを解説しても仕方がないかなと思いますので、その前提として何があったのか、そもそもDJ社長はなぜあんなに困っているのか、なぜレペゼン地球という名前が使えなくなってしまう様な事態が引き起こされたのか、これは起業家としてはやはり注意しなければいけない部分もあったと思うので、今日はそこにフォーカスして解説をしたいと思います。
そもそも、会社は誰のものなのかというお話です。社長のものなのか、従業員のものなのかなど色々あるかと思いますが、法律上は株式会社の場合、会社は株主のものです。株主というのは誰か、どういう人かというと、お金を出した人です。この株主がどれくらいの持ち分、株式を持っているかでその会社が誰のものかが決まります。

株ってどのくらい持っているといいの?


例えば、目安だと株式全100株のうち70株を持っているとなると、これは3分の2以上を持っている事になるので、ほぼ全ての事が決められます。つまり3分の2、100株中67株以上持っているとほぼその人のものというイメージです。株式の過半数を持っている、つまり100株中51株以上を持っていると社長を決められます。レペゼン地球の件の場合、報道ベースではH氏が51%、DJ社長が49%との事なので、51%持っていれば、その株主が社長に対して「お前クビ」といつでも言えるわけです。
株式を3分の1以上、100株中であれば34株以上持っていれば重要な事を拒否できます。3分の1以上持っていれば、「それはダメだ」と重要な事については拒否できます。過半数を下回ってしまうと自分の会社ではなくなってくるという点が重要です。

株式を渡してしまうと後戻りできない

株式をいったん渡してしまうと、後戻りできないという事があります。これは資本政策といったりもしますが、例えば今回の件でDJ社長が言っていたのは、100万円で作りましょうという話で、後で成功したら戻すという口約束が成立していたそうです。では「返して下さい」と言った時に、「いやだ」と言われると実際は買い取れません。そこがやはり厄介なところで、株主の同意が必要になる為、揉めると買い取る事は不可能になってきます。1度株式を渡してしまうと、戻すという事は相手方の同意がない限り不可能になってしまいます。DJ社長も「自分が甘かった」と言っていましたが、1度渡してしまうと戻せないというところが株の怖いところになります。やはり会社はどこまでいっても株主のものです。いくら社長がいて、その社長が頑張っていても株主に「お前クビ」と言われると、クビになってしまう世界です。これから起業する人などは分からない人も多く、お金をたくさん出してくれたから、過半数の株を渡してしまうという人もいますが、1回渡してしまうと後戻りできません。また、成功すると大体の場合が株を返すと言っていた人でも返さなくなります。
ここは非常に大切なところなので、1%でも0.1%でも株式を渡すという事にはやはり慎重にならなければいけないかなと思います。
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