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契約書で間違った記載をしてしまった!修正はできる?【弁護士 解説】

皆さま、こんにちは。弁護士をしております、中野秀俊と申します。今日のテーマですけれども、契約書で間違った記載をしてしまいましたが、修正はできますか?というお話をしたいと思います。

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契約書の記載事項を変更できるか?

契約書で条件を間違えた、契約書に誤記がある場合にあとから修正できますか?というご質問をいただいたのでお答えしたいと思います。

まず、契約書で条件を間違えた場合についてです。たとえば「100万円だと思っていたのに、0が1つ抜けていて10万円と書いてしまっていた」というケースですが、これは原則的に修正できません。なぜかというと、契約書は1度合意をすると基本的には変えられないものだからです。
この場合、相手方の合意があれば覚書なり契約書のまき直しは可能となります。しかし、相手方に「10万円と書いてあるじゃないか」と言われてしまった場合は、たとえ勘違いや間違いであったとしても契約に従わなければ契約違反となり、法律的には損害賠償という話になってしまいます。
このように条件面、数字面は非常に重要な点なので、十分に注意をしてください。もちろん弁護士に依頼をすると法律的に間違いのない契約書はできますが、条件面については弁護士も把握していない部分があります。ですので、とくに納期や金額などの数字面については弁護士だけに頼らず、自分たちでもきちんと把握することが重要です。

契約書の誤記や誤植の場合

次に誤記や誤植の場合についてです。明らかに日本語としておかしい場合や明らかに甲乙が逆の場合についても修正できないのかというと、そうではありません。契約書には合理的意思解釈というものがあり、「普通であればこう考えるよね」で解釈をします。
たとえば甲乙がすべて逆になっていた場合などは「普通に考えて逆ですね」となり、すべて逆に読み替えましょうと裁判でされた例もあります。契約書作成の際には一言一句、しっかりと確認すべきですが、明らかな誤記、誤植の場合は修正が可能となります。

いずれにしてもトラブルのもとになるので、契約書締結の際には十分に注意していただきたいと思います。契約書は1度締結すると修正することは難しいと理解していただき、きちんとした対応とチェックをするようにしてください。

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