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社外講師デビューして学んだこと

私は日系、外資と渡り歩いてきている人間で現役で外資ITに勤務中だが、先日、初めて本業とは別に依頼を受けて有償で社外講師をする機会を得た。今回はそんな話。


きっかけ

過去のnoteでも触れたが、私はビジネスSNS LinkedInのユーザーで転職でも使っているし、仕事で縁ができてその繋がりを維持したい人とはLinkedInを使って繋がっている。そんな環境で以前の同僚から「オフサイトでセッションをお願いできますか?」と問い合わせがあったのは1月下旬のことだった。

前々職の時、本業とは別に社内の仕組みを使ってボランティア業務でチームビルディングのコンサルタントから様々なファシリテーションまで数年間やっていた。アメリカに出張してトレーニングを受けたりもしているので、セッションの依頼には慣れている。取り敢えず詳細を聞かないと分からないだろうと先方の担当者に繋いでもらった。

聞くと先方の営業チームのオフサイトのアクティビティの内、お互いを良く知るためにVision Boardのセッションを行える人を探しているとのことだった。Vision Boardのセッション自体は未経験だが、セッションの内容は分かる。参加人数や、希望日時、セッションに割り当てる時間などを聞いた上で簡単なプログラム構成を先方に叩き台として送った所、「ぜひお願いしたいので料金を教えてください」との話になった。ここまでは全てLinkedInメッセンジャーでの数日のやり取り。

やってみた

料金の箇所でしばし考え込んだ。前々職の時に同様に社外向けにやったことはあるが、その時はあくまで社員として提供したサービスだった。今回は一個人として企業向けにサービスを提供することになる。過去に一度、スタートアップから依頼を受けて無償で行ったことがあるのだが、その時の学びは「サービスは有償で提供した方がお互いに期待値コントロールも含めてスムース」というものだった。とは言え、標準となる価格がある訳でもない。ネットで類似のサービスとその価格帯について調べた上で安過ぎず、高過ぎずと自分で感じた価格で提案した所、快諾された。正式に仕事となった時点で最初にしたのは100円ショップに行って領収証を買う事だった。

セッションの組み立ては大まかな構成から細かくパート分けをして、さらに各パートにかける時間、参加者へのエクササイズの時間配分などをドキュメントにまとめていき、そこからスライドを使ってプレゼン資料を作っていた。ゼロから創作するのは久しぶりだったので、平日の夜や、週末の空き時間を使って形にしていく。最後はGoogle Formを使ってアンケートを作り参加者のフィードバックを得られるようにする。この辺りは職業病のようなものである。

セッションは対面希望とのことだったので当日は有給休暇を取り、ラップトップ持参で先方の企業を訪れた。依頼主のチームリーダーと挨拶して会議室でセットアップ、6名の参加者に向けて休憩を挟んで3時間のセッションを行った。アンケートの結果も含めて高評価で依頼主のチームリーダーは私の名前を出してLinkedIn上でセッションについて投稿してくれていた

学び

コミュニケーションと期待値設定:
正式に仕事となった時点でクライアントとはZoomで打ち合わせを行い、チーム構成やその他バックグラウンド情報について聞く機会があったが、もう一歩踏み込んで、チーム全般から事前に期待値アンケートをしても良かったかもしれない。と言うのも、当日になってVision Boardの参加経験者がいたからだ。結果的には方法が異なったのでセッションを楽しんでもらえたが、お互いをより良く知り、今後のキャリアパスなどについても考えてもらうことを目的としたセッションだったので、セッション自体がサプライズにならない工夫をしても良かったかもしれない。

価格設定:
3時間のセッションとしては悪くない価格設定だったが、資料の準備に割いた時間や諸々の経費(資料作成用調べ物、交通費、元同僚とのお礼の意味も含めたランチ代)など考慮に入れて時給換算すると価格設定はもっと高めにした方が良かったかもしれない。同じセッションを複数回行うことが出来れば元は取れるが、今回の一回だけだとしたら、経験値的にも充実感的にも文句は無いがビジネスとしては赤字

今後について:
現職は副業を禁止していないので、これからも機会があればやってみたいと思う。普通に日常生活が忙しいので、特に積極的に営業活動をしてまでとは今は思っていないが、機会が増えれば個人事業主なり、会社を作るなり確定申告の際の手続きに向けての準備はしても良いかもしれない。

いずれにせよ自分が好きでやっていることで人に評価されてお金をもらえるというのは良いものである(今の本業もそうだけど)。貴重な機会に感謝。

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