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パートナー経由で数億円をつくった経験の裏話

1. はじめに

皆さん、はじめまして。
パートナーサクセス株式会社にてエバンジェリスト、コミュニティマネージャーを担当している佐々木(@chiho_relations)です。

日頃から「パートナーセールス領域をもっと盛り上げたい!」と思っており、この時期ならではの「アドベントカレンダー」を組み合わせ「パートナーセールスアドベントカレンダー」を企画し、運営をしております!

ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございます!

▼なお、詳しい自己紹介はこちら
(SalesZineさんにインタビューいただきました🙌)

今回は「パートナー経由で数億円をつくった経験」の裏話を書いています。
・パートナーセールスを担当している
・パートナーセールスに興味がある
といった方々に読んでいただければと思います。


2. 本題へ

「パートナー経由で数億円をつくった経験」
これだけ聞くと、結構パワーワード感強いですよね。
一見キラキラしてるな!と感じます。

そして、「大手企業同士のパートナー契約でしょ。」と思う方もいると思いますが、実は違います。

都内の名もなきベンチャー企業が大手企業複数社のパートナースキームにて創出した成果です。

ただ、その道の中で私が陥った2度の失敗について、今日は初めてお伝えします。



①パートナー立ち上げでの大きな躓き


当初パートナーの立ち上げを担当した時、私は入社半年。
新規事業の立ち上げをやっていたので、営業、CSなどなんでも対応をしていました。

今までのキャリアでは、アウトバウンドコールもあまりやったことがなかった中で、新規事業ではリストを作り、夜中までお手紙を作成し、郵送。そこにアウトバウンドコールをやっていく。
かつ、地方のお客様も多かったので、出張し商談。
都内に戻ってきては、既存顧客のカスタマーサクセスをハイタッチでやる日々を過ごしていました。

そんな中で、なぜパートナーセールスをやることなったのか?
おそらく「あいつ向いているんじゃないか?」ことではないのかな…と思っています。

入社半年、いち早く成果を出したい!活躍したい!と思った私は、パートナーセールス立ち上げと新規事業を兼務することに「Yes!」と回答しました。

ただ、これがめちゃめちゃ大変でした。
パートナーセールス開拓先は大手企業。平日の日中帯が主に仕事をする時間帯です。
よって、活動時間は限られます。
平日はパートナーセールス、土日は新規事業の仕事をずっとしていました。

そして、パートナーセールス立ち上げ当初はパートナーセールスにおけるステップやKPIがわかっていなかったため、今考えれば比較的非効率な進め方をしていたなと感じてます。

担当している大手企業には地方拠点があったため直接支店を訪れ、勉強会、定例会、個別面談をオフラインで実施していく。(基本現地に行くために、出張しまくってました)
見込み顧客を紹介して欲しいと伝え、管理本部と現場をひたすら橋渡しをしていく。
一見、「正攻法じゃん。」と思うかもしれません。


ただ、抜け落ちていた視点がありました。
会社としては、パートナー先企業に対して、見込み顧客を紹介いただく「紹介制」のパートナースキームをやっていましたが、紹介打診〜紹介、商談実施までは一定時間がかかり、自分では予想以上にハンドリングが難しいという点。

自社内では「X月X日までにXX件パートナー経由でXXXX万以上の案件をつくる」という目標を掲げていましたが、それまでに「紹介してください!」では全くパートナー先は動きませんでした。
今ではそれがなぜか?を理解できるのですが、「パートナーセールスに関して基礎の基礎の考え方や進め方ができていなかった。」と感じています。

具体的には、下記のようなことです。

・パートナー先に対して、見込み顧客との関係性を把握し、紹介打診をするためには、パートナー営業に対してどういった質問をしたら良いのか
・パートナー先の営業の方がなかなか見込み顧客のアポを取ってくれないのはなぜか
・「いけてる」パートナー先の営業パーソンを見極める方法は何か

パートナーアクティブ化までに必ず必要となる、パートナー先とのアクションすり合わせや角度の確認、パートナー組織への理解ができていないのがわかりますよね。

加えて、パートナーセールス内の案件管理、フィールドセールスとの連携などのパートナーセールスoptも全くととのっていなかったので、活動しながら作り上げる日々でした。(ターゲットリスト、パイプライン管理などすべてスプレッドシートを活用しまくってました。)

めちゃめちゃ活動しているのに思い描く成果がでない…
パートナー先から求められている資料などがちゃんと提供できていない…


当時は十分に整理できていませんでしたが、こういった流れに沿って活動ができていなかったと反省しております。


なかなか思うように成果がでない(かつ性格が完璧主義)と対応をしていく中で、少しずつ自分自身が弱っていきました。

・パートナー先の大事な勉強会の日、ブルブル震えてしまいプレゼンができない(もちろん、勉強会の内容を説明することもできない)
・普段より頭が重く、考えが遅い。よって生産性が下がるが、やらなければならないことに追われ、夜中も仕事をしてしまう
・その後、気持ちが塞ぎ込み家から出ることもできない

こんな経験をしました。
結論としては、少しおやすみをいただき、回復はしたのですが、パートナーセールス立ち上げは、一定の大きな負荷がかかるということ。
というのも、今まで自分が経験してきたフィールドセールスなどと違って「誰かの力を借りて、成果を創出する」に加え「その時期も確実にコントロール」する必要があるという点が難易度を上げたと考えています。

加えて、パートナースキーム立ち上げ時においては、案件の質は一定落ちる可能性があること。
そこは一定期間、パートナー先を育てていくためには通る道なので、フィールドセールスやマネジメントの方々は、そこをあたたかくみてあげてください。(もちろんずっとその状態だったら、テコ入れが必要です)


今でもパートナーセールスの方々とお話しすると、立ち上げの時に「フィールドセールスと兼務です」とお話しいただくこともあるのですが、正直避けた方が良いな…!と感じております。

パートナービジネスの立ち上げにあたっては、パートナー先の開拓、アクティブ化、パートナーセールスoptを一気にやっていくとなると、工数足りません!
そして、パートナーセールスを立ち上げる際には、一定期間はかかるので、種まき〜収穫まで考えると、短距離走では難しいので、粘り強く続ける長距離走となります…!


▼具体的なアライアンス手法については、下記noteをご覧ください



②チーム内へのイネーブルメントでの挫折

実は立ち上げの時に加えて、もう一度私はパートナービジネスに携わっている中で挫折を経験しています。

その局面とは、「数億の売り上げも創出できた!ただ、これを他の人ができるようにならないとパートナービジネス伸びないよね」と考え、パートナーセールスイネーブルメントに着手しようと考えました。

自分の今までのエンタープライズ企業とのパートナーセールス立ち上げ〜アクティブ化まで。
一定成果は出せたし、再現性の角度も高くなってきたから、ノウハウアウトプットしたら、他のメンバーでもきっと成果出せるよね。
そう思っていました。

そして、若手メンバーの教育担当となりました。
ただ、自分のノウハウのアウトプットはほぼできたものの、なかなかメンバーの成果があがらない…
自分の成果を他の人が出せるようにしたいと思って伝えていても、成果を創出することができない。

「なぜだろう」と自分を責めたり、しばらく悶々とする日々が続きました。
かつ、今までの「嫌だった上司」に自分がなってしまっているのではないか、と自己嫌悪に陥ったりしました。

その当時を振り返って反省するのですが、マネジメントで絶対やってはいけないことを私はやっていました…
少しでも「一定成果出たから、みんなできるでしょ!」というマインドセットであったということです。

そこで、下記のような課題を抱えました。


・自分のノウハウをいくらアウトプットしても、社内で使ってもらえない
・なかなかメンバーの成果をサポートすることができない


こちらの押し売りでは、相手の心は動かないですよね。
基本的な部分が社内の相手には抜け落ちていたと大きく反省しました。

そこから改めて、相手の「聞きたい」を引き出すことにつとめ、少しずつメンバーから声がかかるようになりました。
今でも「メンバーとやった振り返り会の空気は凍っていたな…」と思い出し、「これじゃ私から聞きたくないわな…」と凹みます。

これはパートナー先に対しての対応にも言えると思います。
自分がフィールドセールスとして、成果をあげることができるといって、パートナー先の営業の方はそうとは限らないのです。

加えて、パートナー先だからといって進んでお客様に提案活動をしてくださるわけではありません。
多くの会社は同じようなパートナー先からの多くの商材を持ち、毎日の「やらなければいけない業務」で忙しいのです。

そういった中で、優先度をあげてもらい二人三脚でお客様への提案活動を実施、成約、デリバリーまでするには売りやすさはもちろん、「佐々木さんだから」などの固有名詞での理由が大きく影響すると感じています。

加えて、人が動く理由には「目先の利益の他に感情部分でのきっかけが必要だ」とある書籍では言われています。

パートナーセールス人・組織を動かすことが成果に直結していく仕事です。
よって、社内でも社外でも人が動く、組織が動くためには利益の仕組みをつくるといった活動に加え、感情を動かすアプローチが必要です。

パートナーセールス先には、自社とパートナーを組むことでの未来を語ったり、相手共有の目標をもったり。
社内にもそういった働きがけをしてみてください。
会話の中で、「XXさんと一緒に仕事がしたい」「XXさんともっと話をしたい」といってもらえたら、一定合格ラインに近づいてきたと思えるでしょう。


3. 最後に

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!🙏

「パートナー経由で数億円をつくった経験」

一見キラキラしているワードです。でも自分自身に何か特別な能力があるとも思っておらず、とにかく泥臭いことを続けたら出せた!という結果でしかないなと思っています。

パートナー立ち上げ、アクティブ化にあたっては、直販とは全く違う課題感に直面します
両方経験したからこそわかるのですが、本当にセールスといっても全く競技がことなるもののイメージです。
具体例だと、マラソンとトライアスロン。ボクシングと総合格闘技ってくらい違います(フィールドセールスがマラソン、ボクシング。パートナーセールスがトライアスロン、総合格闘技)

今そのような課題の渦中にある方々とパートナーセールスに関する知見を共有しあえたらと思い、今回のアドベントカレンダーを企画しました。

フィールドセールスやインサイドセールス同様、パートナーセールスが人気職種となるよう。
「パートナーセールスをやりたい!」という方が一人でも多くなるよう。
業界全体を盛り上げていきたいなと思います!


では、クリスマスまであと数日…!
アドベントカレンダー終盤となります。
ぜひお楽しみに!🎄

▼パートナーサクセス株式会社への入社理由はこちら


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