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斜陽ってそんなに駄目ですか

皆様ゴールデンウィークは如何だったでしょうか。

「そんなの遠い昔の話」なんて方も多いかと思います。

楽しい思い出って、あっという間に過ぎ去って行きますよね。

名残惜しさ半分、休みぼけ半分で、ここはひとつたわいない話を。

  ◆

連休などで、実家に帰ったり、親族の家に顔を出したり、

ちょっと普段と違う集まりに行くと、そこで何の意図もなく点けっ放しになっているテレビ番組に、どういうわけか気を取られたりすることってありませんか??

別段興味のある分野でも、前々から期待していた番組でもないのに、なぜか急に引き込まれるように凝視し始めてしまう。

おそらく、実家の親や、親族などの話に、そろそろ集中できなくなってきていて、たまたま目に入った画面に意識が移ってしまっただけなのかもしれません。

それとも、もしかするとテレビ局も、そういった人向けに特別番組かなにかを入れていて、普段とちょっと違う、深い内容のものを組んでいたりするのだろうか。

とにかく、その日もそんな感じで、ついつい引き込まれてしまった。

内容は、ニュースの番外のような感じで、現在の日本の人口減少を、某国立大学の教授が、ご自身の専門である生物学と絡めて考察するようなものだった。

どうもその教授曰く「もう、これは回避し難い現象なので、悪あがきせず、素直に受け止めて、縮小社会に適応した国家を目指すべき」ということだった。


要は「斜陽」を受け入れよ、ということらしい。


ところで、僕はといえば、商売をしているのにも関わらず、こういったものの考え方が結構「好き」である。

もともと22年前に、BAR として、恵比寿でも中目黒でもなく、出版という斜陽産業が立ち並ぶ「神保町」を選んだ時点で、上昇気流とは無縁の店になることは分かっていたようなものである。(土地のせいにすな!!  )


いきなり「斜陽」確定である(笑。


振り返ってみると、僕は事あるごとに、そういった選択をしている気がする。

海外旅行するなら、ドバイよりポルトガルへ行きたいと思うし、

国内旅行にしても、一時とっくにすたれた熱海にばかりに行っていた。
(もっとも、最近また人気のエリアになってしまったようだけど・・・)


とにかく、何事も「枯れた」感じが好きなのだ。
(単に「何もない」のとはちょっと違う。「かつて栄えたにも関わらず、その価値を忘れ去られている」というところがミソ。)


「お前らがそんなことだから、この日本が衰退していくのだ!!」

と言われればごもっともなのだが、

そんな「斜陽」を好む人種もいることは事実なのである。


  ◆


休みぼけ、平和ぼけの、たわいない話でした。


でも確かに、踠いて頑張ってはじめて、何とかなっているのが、いまの日本。

そうでもしなければ、現状維持すら難しいのかもしれません。

やっぱり経営者が「斜陽」なんて言っていてはいかんですね。

思い直して、連休明け、頑張りたいと思います。


どっこい踏ん張っているからこそ「斜陽」を味わえるのです(笑。


神保町へお越しの際は、是非お立ち寄りください。

8日から感染対策ほぼ終了。いつも通りの日常です。

これまでご協力有難うございました!!

お待ちしております。


The Strangest Thing / illiterate 
Chillhop music 
2023

(本文の最後に、お店でよくかける音楽を紹介しています。お家でお酒を飲まれる際に是非どうぞ。今度お店に聴きに来てくださいね。)

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