自転車に乗れるようになりたいだけなんだけど
先日、融資を受けている金融機関の担当者が訪ねてきた。
何か用があった訳ではなく、定期的な様子見だったようだ。
夜逃げしてるかもしれないし(笑。
まあ、こんな時代だし、無理もないことだと思う。
どの融資先も、状況は似たりよったりだそうで、
物価高も相まって、今後も厳しい状況は続きそう、とのことだ。
話のついでというわけではないだろうが、融資をしている得意先に限り、某公的機関から、無料で経営指導をしてくれる、専門のコンサルタント派遣の話をされた。
国も色々と考えてくれているようだ。
こう見えて、僕はこういった「経営コンサルティング」的な話が嫌いではない。
よく、頑固な個人店にありがちな、「そんな現場も知らない奴の話なんか!!」ってな経営者にならないよう自戒しているつもり(??)ではあるし、実際そういった飲食系コンサルさんの書かれた本などに目を通すことも多い。
読んでみると、さすがにいくつもの事例を見られているだけのことはあって、思わず「なるほど!!」と膝を打つ話も多い。
例を挙げるとすれば、
・よく出るメニューが人気があるとは限らない。
・メニューは一部しかないと、安いものを頼まれがち。
・サービスチケットは渡す時より、受け取る時が肝心。
などは、非常に共感するところがあるし、実際に参考にもさせていただいた。
しかしながら、ああだこうだと、改善を図っても、一向に事業が軌道に乗らないのは、やはりどこか自分では気づかない独り善がりなところがあるからに違いない。
いっそ、こういった機会を利用して、専門の方に依頼して、診断してもらえばいいのだろうとは思う。コンサルタントの技術もきっと昔とは違って、より洗練されたものなっているはずだ。
だが、どうにもその踏ん切りがつかないでいる。
(優れた経営者は、そこの割り切りが凄いのだと思う)
そもそも、一人でやっているこんな事業なのだ。
鼻から「大儲け」など期待しているわけではないことはお分かりかと思う。
なんとか自分一人くらいは食べていけるよう「回せている」感覚が欲しい。
そうだな・・・
「自転車に乗れるようになる瞬間」というのを体験されている方も多いかと思う。
自転車に限らず、「スポーツの上達」や「語学の習得」などの際にも、そういった「コツ」のようなものを掴む瞬間というのがあるかと思う。
あれだ。あれでいいのだ。
別に飛んだり跳ねたりのアクロバット競技をやりたい訳ではない。
普通に日常的に「自転車に乗れれば」いいのだ。
もうかれこれ20年以上やってきて、どうにもその瞬間が訪れないのは、よほど条件が悪いのか、才能がないのか。
よく「自転車操業」なんて言うが、それはそもそも自転車に乗れている人の話だ。
うーむ。
ビジネスというのは、その辺がスポーツや語学と違うところなのだろうか。
まだまだ「転んで傷だらけ」になるのが足りない、という事なのかもしれない。
ところで、
近頃の子供は、どうやって自転車に乗れるようになるのだろうと思っていたら、
「最近の子供用の自転車はペダルを外せるようになっていて、まず「乗る」ということを先に覚えさせるんだよ。そうするとあっさりだよ。」
と、子供のいる友人が教えてくれた。
ふうん。やっぱり教える方も、進化してるのね。
神保町へお越しの際は、是非お立ち寄りください。
自転車って前に進んでいる時が一番安定する。
止まっているのが一番難しい。
お待ちしております。
As Far as You Can / Alpha
Melankolic Songs
2003
(本文の最後に、お店でよくかける音楽を紹介しています。お家でお酒を飲まれる際に是非どうぞ。今度お店に聴きに来てくださいね。)
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