[正司歌江さんを偲んで] かしまし娘と聴く、素敵なガールズ・トリオたち
♫うちら陽気なかしまし娘〜
誰が言ったか知らないがァ女三人寄ったら姦しいとは愉快だね〜♫
歌江:毎度ご贔屓さんでおおきにありがとうございます〜。
照枝:ほんまにねぇ、ずいぶんと暇なお方がようけおいでですわ。
花江:そないなことゆうたらあかんがな、ねぇ。
歌江:そやで、照枝ちゃんは昔っから要らんことゆうてからに。
照枝:なにがやねんな、うちのゆうことは要らんことかいな。
花江:やめときやめとき、まぁた舞台でケンカしたゆうて座長はんに叱られるがな。
歌江:そやった、今日はわたいらみたいに素敵なガールズ・トリオの紹介に来てんねんで。
照枝:なんや、うちらの歌は初っ端だけかいな、しょうむな。
花江:そう言いないな、ええ曲ばっかりやさかい聴いたり聴いたり。
♪ ”Stop! In the Name of Love” by The Supremes
照枝:この人らヒット曲が山ほどあるけども、どれをとってもやっぱりええわぁ。
うちらとデビュー時期も近いさかいね。
歌江:そやで、当時はダイアナ・ロスか正司歌江かとまで言われてたしなぁ。
花江:誰がやねん、歌江姉ちゃんと共通しとるのは薬物中毒の経験だけやないのww
歌江:それが余計なことちうねん。
♪ ”Cardboard Box” by FLO
歌江:そしたら去年デビューしたばっかりで話題になっとる英国3人組やで。
花江:90年代あたりからのR&Bの系統を見事に受け継いではるね。
照枝:ボトムのビートと、男はんに三行半つきつけるような強気な歌詞がええわぁ。
♪ ”Creep” by TLC
照枝:90年代R&Bといえば、バリバリにダウン・ロウなこの曲はどないや。
花江:歌詞を巡ってT-ボズはんとレフト・アイはんが揉めたって噂の曲やね。
歌江:レフト・アイはん、あてと違うてえらい若うに亡くなってもうたな…
♪ ”The Greatest” by KING
花江:次もアメリカさんやで、いろんなビッグネームに贔屓にされた子ぉらや。
歌江:この子らも、最近は2人になってるのと違う?
照枝:ええやないの、スペイシーなシンセとオーガニックなコーラスがええ曲や。
♪ ”Let Me Down Easy” by First Choice
歌江:ぐっと遡って、サルソウル・レコーズ全盛期の看板トリオも聴きまひょ。
花江:ミナミのディスコでステップ踏んでた頃を思い出すわぁ。
照枝:歌ももちろんやけど、サルソウル・オーケストラの名演でもあるわいな。
中盤からの長尺サックスソロなんか、鳥肌立つほどかっこええなぁ。
♪ ”Something To Do” by Vivian Girls
照枝:そしたらいきなり雰囲気を変えて、ガレージ・パンク魂を現代に継承する娘はんでいってみよか。
歌江:久しぶりの復活作やね、相変わらず虚無的な歌詞もええ感じや。
花江:ノイジーな中にもホロ苦さと甘さが見え隠れするんがエエとこやね。
♪ ”from Boiler Room In Stereo” by にせんねんもんだい
照枝:ノイズ/インダストリアル系やったら日本の女子かて頑張ったはるで。
花江:「人力テクノ」ともゆうてはったな、ごっつい集中力やでしかし。
歌江:3人とも喋らはると可愛らしいんやで、海外からの評価も高くてたいしたもんや。
♪ ”Ooh La La” by The Shindellas
花江:この子ら、「ニュー・アメリカン・ソウル」を標榜するだけあって、ここ数年のガールズ・グループの中でも出色のトリオや。
照枝:60年代から連綿と続くソウル・R&Bのエッセンスを消化して進化させとるなぁ。
歌江:ルイス・ヨークの2人がプロデュースだけあって、サウンド・メイキングも緻密で、まさに痒いところに手が届く、ちゅうとこやでぇ。
♪ ”MIME THROUGH TIME” by SketchShe
照枝:最後にちょいと毛色の変わったのん見てみよか、笑えるで。
花江:何年か前に話題になったなぁ、ポップ・ミュージックの名曲を年代ごとに熱演してくれてはるわ。
歌江:オーストラリアの女優さんらなんやね、口パクやけど芸になってるわ。
照枝:ま、とにかく歌江ねえちゃん、おつかれさまでしたなぁ。
花江:ほんまにね、長いことおおきにありがとうね。
歌江:こっちこそやで、あんたらと舞台踏めてほんま楽しかったわ。
姉妹:それでは皆さん、ご〜きげ〜んよぉ〜♫
images : YHBae, Thank you for letting me borrow your wonderful work.
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