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【オタク語りとライブレポ】 T-SQUARE YEAR END SPECIAL 2022 "WELCOME BACK!! 本田雅人" @日本橋三井ホール

そもそもT-SQUAREって?


皆さんはT-SQUAREというバンドをご存知だろうか。
僕(23)と近い世代の方で、この名前だけでピンとくる方は少ないかもしれない。

しかし皆さんどこかで彼らの曲を1度は耳にしたことがあるはず。

そう言い切れるのには訳があって、
彼らの最大の代表曲は、あのF1のテーマ曲『TRUTH』。
テレビのバラエティなどで競争する場面で未だによくかかったり、原口あきまささんがモノマネF1というネタの中でかけているあの曲である。
(書いていて、「もしかしたらまだピンと来ないかもしれない方もいらっしゃるよなこれ……」と思ったので、Spotifyのリンクを貼っておきます)

その曲のアーティストこそがT-SQUARE
今年45thを迎える超老舗バンドであり、日本を代表するインストゥルメンタル(=歌詞がなく楽器演奏だけの)バンドである。 

そんな彼らは

  • ドラム

  • ベース

  • ギター

  • キーボード

  • サックス

という5人編成が基本形態。
(2022年からは正規メンバーがドラムとサックスの2人になってしまったけど……)

だが45年も続くと長い歴史の中で幾度となくメンバーチェンジしていて、交代しすぎてオリジナルアルバムに1枚も参加していないメンバーがいたりもする(ウソみたいな本当の話)。

リードメロディ(歌モノで言うところのボーカル部分)を担うことの多いサックスの奏者も、
伊東たけし(~1990、2000~)
本田雅人(1991~1997)
宮崎隆睦(1998~2000) 
(敬称略)
と変わっていき3代目の宮崎さんからの交代で伊東さんが再加入
それからサックス担当は変わることなく伊東さんがご担当中である。

しかし、2代目サックスの本田さんはT-SQUAREの退団以降、記念ライブ含め、T-SQUARE関連のライブには22年間出演せず。
ソロ活動はもちろん、T-SQUAREの元メンバー同士でバンド活動がはじまったり、ステージで共演などはあったものの、22年間、本田さんがT-SQUAREのステージに立つことはなかったのである。


He'll be back!!

そんな22年の時を超えて、本田さんがT-SQUAREの新作レコーディングに参加し、アルバムが無事発売。
さらに突如として公式から本田さんを迎えての公演が電撃的に告知されたのは、昨秋のことだった。

まだT-SQUAREを知らなかった頃、本田さんが加入して初のアルバム『NEW-S』(1991)の1曲目に入っている『MEGALITH』という曲に脳天をぶち抜かれるほどの衝撃を受けて、すっかり本田さんの虜になったのが僕である。

リアルタイムで本田さんが在籍していた頃は生まれてすらいない。 
本来ならリアルタイムで見ることなど叶わなかったはずのステージを見れるのなら、これは行きたい!!

いや、行かなきゃダメだ!!

前述の背景だったので倍率はエグそうだったが、今年1年の自分へのご褒美として、当たりますようにと思いながら、イープラスの抽選申し込みボタンを押した。

いざ、伝説となるであろう夜へ

……なんと当たった
夢じゃないかと思ったが、しっかりイープラスの画面にご用意できた旨のあの画面が出ている。

仕事終わりに画面を確認して、文字通り飛び上がって喜んだ。
ファンになった頃の高校生の僕に
『お前が23になる年の年末、本田さんがスクエアのイベントで伊東さんと同じステージにもう一回立つぞ。そしてお前はそれを見に行き、最高の年越しをする』と伝えてみたかった。
そんなこと言われても絶対に信じないけど。


ということで憧れの人を見に、2022年大晦日 16:30、東京・中央区の日本橋三井ホールへとやってきた。

車いすでライブに参戦するというものは少々ハードルが高く、チケットを取ってからも少々手続きが必要だったり、
トイレの状態がどうとか、そういうことが気になってあまり楽しめないとかという状態になりやすいが、三井ホールさんはCOREDO室町という商業施設の中に入っていてバリアフリーもオールOK。
手動式車いすであれば、絨毯じきの床は少し重たいかもしれない点を除けば、駅直結である点も含めて普通にアクセスも◎。
ここであれば次回以降また来れた時も問題なさそうだ。

そうして安心してのんびりしているうちに、いよいよ開演の17:00を迎えた。

場内が暗転して入場SEが流れ出す。
新作アルバムからのトラックが流れ始めたので、『あ、1曲目はそれかあ』と呑気に構えていたら、巻き戻すノイズが挟まって、どんどん過去のアルバムの曲へさかのぼっていく。
2代目フロントマンの22年ぶり復帰。

そのオープナーとなる1曲目を、盛大に始めるんだという感じが伝わってきてわくわくする。

そうして始まった1曲目はMEGALITH。
初めて本田さんの音を聞いたあの瞬間を思い出す。
『ああ、本当に始まったんだ』と感慨に浸る。
憧れていただけで、見ることは叶わなかったはずの夢のステージは確かにそこに。

そしてMEGALITHが終わると、間髪入れずに夜明けのビーナスがスタート。
 https://open.spotify.com/track/6jtiWBBgWyHLVGrGwQEU3g?si=BxYY_c6OSWSyliQ3dCMTpg

そしてここで、セトリ2曲目にもかかわらず僕は泣いた。
わかっていただけるか分からないが、本田さんの音がCDのまんまで、ステージから聴こえてくる音は、まさにあの本田さん時代のスクエアの音そのままだった。
本当に今ここで本田さんがスクエアの曲を吹いているんだな、という実感で感動してしまったのである。
早いよね。自分でもそう思う。



実際ここからのことは上手く言葉にできない。
ライブレポにあるまじきものなのは承知の上だけれど。

  • スクエアで演奏されるのがそもそも何年ぶりなのかという曲の数々、濃いセトリ

  • 過去に2人が共演して吹いた曲達の再演

  • 事前告知なしのゲストが2名

  • そのうちの1名は3代目フロントの宮崎さん

  • 四半世紀ぶりに歴代フロントが3人揃い、ステージ上の全員で大合奏

本当に事件である。
ソフト化されたらぜひ見てほしい。
筆舌に尽くしがたい。

今回サポートとして入っていたギターの方もすごくスクエアサウンドに馴染んでいたし、キーボードの方も元メンバーの松本圭司さんだったし、
元キーボードの河野さんも来られたし、
本当にステージ上のメンツが、ファンにとってはさながら祭りのようなものであった。

あれ生きているうちに見れたことが奇跡なのではなかろうか……。

まだまだ余韻ひたひたです。
書き足りないような気もしますが、これ以上自分の能力では書けそうもないので、この文はここまで。
お粗末さまでした。

セットリスト
01:MEGALITH
02:夜明けのビーナス

(伊東さんコーナー)
03:Lovers Beat
04:Love for Spy
05:HELLO LIKE BEFORE
06:Dans sa chambre

(本田さんコーナー)
07:夏の蜃気楼
08:BAD MOON
09:LITTLE LEAGUE STAR
10:JUST LIKE A WOMAN

(河野さんコーナー)
11:Shadow Striker
12:Beautiful Season

(最終コーナー)
13:As you Wish!
14:Big City
(宮崎さん登場!)
15:Japanese Soul Brothers

(宮崎さんも交えてencore)
1:OMENS OF LOVE
2:TRUTH

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