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読書という海原

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自分が読んで面白かった本を紹介していきます。 年代もジャンルも関係なく自分の好みでチョイスしていくよ。
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記事一覧

まちづくり幻想 木下斉 〜地方創生はなぜこれほど失敗するのか〜

待ちに待った本が届いた 2021年がスタートしてから比較的多忙な毎日を過ごしている。それはEV…

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今こそ読もう 近江商人の哲学/山本昌仁

先日滋賀県の近江八幡市にあるラ コリーナ近江八幡に行ってきた。何年か前に一度訪れたことが…

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いい「まちなか」って、なんだ? のと共栄信用金庫

Happy life with booksの記念すべき10回目にふさわしい本を地元の信用金庫の 窓口で見つけて…

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マイパブリックとグランドレベル 田中元子

マイパブリックという言葉のインパクトパブリックとは「公衆。大衆。公であるさま。」といった…

5

虫とゴリラ 山極寿一と養老孟司

ゴリラの誘惑には勝てない(笑) いつものように書店をぶらぶらしていると、一冊の本が目に留ま…

3

隠蔽捜査3.5 初陣 今野敏

久しぶりに隠蔽捜査の続きを手に取りました。最近書店では隠蔽捜査7”棲月”がピックアップさ…

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地方を再生するための視点がここにある

今日は二冊の本を紹介したい。 たまたま続けて読んだこの二冊の本には、ともに本当の意味での地方創生に必要であるにもかかわらず、私たちが見落としてしまっていることについて書かれていた。 以前にも書いたように、資本主義はそれが資本の自己増殖を志向する限りにおいて、新自由主義やグローバリズムという一種の凶暴性を帯びて人々を分断し地方を破壊すると私は考えている。そして、共産主義に対する資本主義の勝利がその凶暴性を人々に内面化し、そのことが貧しい境遇にある者に”自己責任”というもっともら

大衆の反逆 オルテガ(100分で名著)

「大衆」とは誰か?日本語における大衆という言葉は「たくさんの人」という以上の意味を持たな…

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木に学べ 西岡常一

何度読んでも心にしみる「木に学べ」私は大学を卒業後に宮大工見習いを4年間していた。いずれ…

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ワイルドサイドをほっつき歩け ブレイディみかこ

久しぶりに金沢の大型書店に足を運んでゆっくり本を眺めてきた。その前に地元七尾の書店に行っ…

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楽園のカンヴァス 原田マハ

新シリーズのスタートです『学校が休みの間に読む本の紹介』『みんなでReading at Home』とい…

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国体論-菊と星条旗- 白井聡

最終回だけど、シリーズは続く 第20回目を迎えたReading at Homeシリーズは今回が最終回と…

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武器としての「資本論」 白井聡

はじめに(私が資本論と距離をとってきた言い訳)資本論をちゃんと読んだことがあったり、まし…

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昭和天皇物語1巻~6巻(連載中) 能條純一

日付を書く欄に”平成”と書き損じることがようやくなくなってきた。令和が始まり一年余りたって、ようやく令和という年号が体になじんできたような気がする昨今だ。 私が日本人でよかったと感じることの一つに我が国が元号を持っているということがある。昨今は神社に行ってでさえ様々な年号表記に西暦を用いているのを見かけるが、私としてはそれを見ると少し興ざめしてしまう。 たしかに西暦は歴史的な事実を一つの時間軸に配置できるという点で大変便利だと思う。例えば昭和天皇の誕生日は1901年4月29