たしかなもの

触れてみる たしかなもの
だれかを想う 声が聞こえる

臆病になる 瞳のなかで
渦巻いている 願いがある

あやまちを知る 今という私
まばたきのたびに おとしめた

おびえては 哭く鼓動
生きている からだ 辛くなる

落とした なみだ 惜しんでしまう
離れたくはないから


あきらめる その虚しさは
踏みつけた花と ふと重なる

哭く鼓動に 戸惑う からだ
動きだす風と ひとつになる

あの花も どこかで揺れている
幻ではない 道の先で


かなしみを 見つめている
どうしようもないままで

死にゆく まなざし
愛も 呪いも すべて


あたらしい ぬくもり
生きている からだ 思い出す

落とした なみだ さよならという
いのちは きらめくから

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