絵本を描くことになった理由
人生がガラッと変わることがある。
幸せで安心のなかで生きていると、そのことが当たり前になるもんで、
失ってから、今まであった幸せに気づく。
そんな経験をさせてもらった。
意気揚々と遠足に行くかのように山登りの準備をして深夜に県をまたいで登山に向かった旦那さま。
めずらしく、
「(娘の名前)nana頼んだで」
次の日、突然旦那と一緒に登山に出かけた友達から携帯に電話。
少し不安がよぎる。
怪我したかなぁ・・・
「けいちゃん。。。ごめん。。ごめん。。。」
不安は、最悪な情報となり私達に届いた。。
3月14日だった。
朝いち、天気がよく、行けるところまで行こうと、山の麓の駐車場から山頂めざして登りだした。
10時頃、最悪な出来事が旦那の命を飲み込んだ。
雪崩だ。
2400メートルも登っていた。
色々な感情が吹き出した。
泣くしかなく、心肺停止ならば動き出すこともあるのだと、、
微かな希望を心に県をまたぎ迎えにいった。
それからの3日は怒濤のごとく流れていった。
私は、一気に奈落の底に落とされたように不安だった。
ただ、言われるがままに動いた。
いろいろな処理作業があった事がかろうじて私の原動力
ただ、旦那と仲の良いnanaも私と共に残された。
nanaと旦那は本当に仲が良かった。
そんなnanaは8歳だった。
お父さんの話しになっても今も涙を流したことがない。
そんな、nanaを、見ているのが私はツラかった。
どんなことを思いこのことを受け止めているのか。
nanaにしかわからない事だけど、そんな彼女の立場になって想像してみた。
絵を描いて、言葉をのせて。。
できあがった20ページのらくがき・・・
絵本にしたい。
同じような立場に人の心のよりどころになってくれればいいなぁ~
と、思うと共に、nanaへのエールになるように思った。
そして、書き終えるとなにより私の心が少し前を向いていた。