電子書籍掲載作品『光の道』が出来るまで 第2回 ~物語を封入する~
2019年7月から始まった【電子書籍 出版】への挑戦。
あれから約1年。
ついに、2020年6月末に出版が決定いたしました!
『ひかりの道』
レジンアクセサリー作家のつくる小さな物語
作:榎 かなこ
2020年6月末 Amazon kindleにて発売決定!
現在、文章データも仕上がり出版に向けて準備中です。
今日は、改めて電子書籍掲載作品『光の道』が出来るまでを『枠作り編』『物語封入編』『光の道完成編』の全3回に分けてご紹介するという事で
第2回目の、『物語封入編』を書いていこうと思います。
こちらの記事は、Twitterに掲載していた画像をもとにまとめたものです。
第1回目『枠作り編』はこちらから
今回出版する書籍は、『作品』と『小さな物語』で出来ています。
物語には、一人の少年が出てきます。
少年は生きる道に迷い、どこへ進めばいいのかもわからなくなってしまっていましたが、ある事をきっかけに大切な何かに気付き始めます。
『ずっとずっと頑張って来たけど
ある日、ぽっかりと穴があいちゃって
世界に一人取り残されたようになっちゃった
そうすると何だか自分は
この世に存在する意味なんか、ないんじゃないかと思えてきて
自分が歩いている道も、これまで歩いてきた道も
見えなくなってしまったんだ』
本文より
その物語の世界観を表現するために、作品には植物の他にイラストも封入していきました。
背景になるイラストを背面に貼り付け、
枠をあてながら足りない部分に加筆修正を加えます。
全ての枠にイラストを貼り終えた後、
枠にレジン(樹脂)を流しいれていきます。
枠と背面にはどうしても小さな隙間が出来るので、
その隙間を埋めるように少しずつ液を流していきます。
徐々にレジン液を全体に流していきます。
レジン液というと、『UV』や『LED』で硬化する液が流行りだと思いますが、この作品には2液を混ぜて化学反応でゆっくりと硬化していく液を用いました。
ですので、1度流し入れて完全に硬化させるまでに2日程かかります。
硬化させる間に別の作業を。
OHPフィルムという透明のシートに印刷するためのデータを
PCで作成します。
このフィルムを、レジンを半分ほど流し入れた後に封入すると宙に浮いたような見た目になります。
こうして少しずつ、作品に息が吹き込まれていく瞬間がとても好きです。
出版年や、メッセージも封入。
そして、いよいよ植物の封入をしていきます。
この作品のメインは、なんといってもこの【植物】です。
植物はとても繊細なので、一つ一つ丁寧に封入していきます。
まずは、クリスマスローズの封入から。
クリスマスローズは、物語の終盤に登場する植物です。
一番大事なメッセージを伝えてくれる花なので、最も緊張する瞬間です。
次に想いが強いのは、ランタナビバーナムとアリッサムで作った枠ですが、これは電子書籍には登場しません。
↑今は一部のみご紹介。
こちらは、【電子書籍購入者限定特典】として、購入して頂いた方だけに贈る作品『光の道』全16枠の全体写真の中でのみ見ることが出来ます。
ある模様を植物で表現しているので、是非見ていただきたいです。
また他の枠も一つ一つを仕上げるのに、何度も層を重ねているので立体感が特徴的です。写真ではその立体感までは伝わりづらいかもしれません;実物の持つ魅力ですね。いつか、実物を見ていただく機会も設けたいです。
こんな風に、立体的に少しずつ完成に近づいていきました。
実はこのTwitterに掲載した『#作品が出来上がるまで』の写真は全て私が撮りましたが、電子書籍に掲載している写真は、素敵なブライダル写真などを撮られるニイミ写真館さんに撮っていただきました。
写真の美しさも併せて楽しんでいただければと思います。
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電子書籍掲載作品『光の道』が出来るまで
第3回 ~光の道完成編~
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