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バンド活動はチーム作りの教科書である

元バンドマンです。

最近、人事関連の領域、いわゆるHR的なジャンルが盛り上がりを見せています。

CIOとかCFOでなくCHROなんて役職があったり、
組織で力を発揮しようぜ!という流れが来始めてますね。

一方でバンドマンってどうでしょうか?
チームワーク的なイメージありますか、、、、?

たぶんないですよね。
なんだったら恋人にしちゃいけない職業3Bの一角に入っているくらい。
1対1の関係もだめなのにチームワークなんてできるわけがない
そう思われるのが普通だと思います。

でも、少しだけ足を止めて考えてください。
逆説的に考えると、だからこそチームワークを学ぶのにこんなに適した環境はないのではないかと考えられないでしょうか。

ちょっと偏見に満ちたバンドマン像からチーム作りを考えてみます。

1心理的安全性を体感できる。

心理的安全性はよいチーム作りについて語る時に、最近よく引用される言葉です。Googleさんが「よいチームとは」を分析した時に出てきた言葉です。

言葉の字面から一見して、仲の良いチームのことかと思いきや
「チームに資するならどんな発言をしても受け入れられる」が基本で、
ゴリゴリの前を目指すチーム向きの考え方です。
対義語は「空気読む」でしょうか。

さて、バンドマンはみんな勝手です。
自分の興味に基づいたことしか言いません。
や、ほんとに。

半月かけて書いた曲を持っていっても「なんかよくないね。もうやらない」
とか言われるのは普通なのです。
かっこいいフレーズを頑張って練習していっても
「イマイチ。別のやつにして」とか普通に言われます。
そう、空気を読むメンバーとかバンドには存在しないんです。

なので逆に言うとそれが当たり前で気を使いません。
かっこいいと思えばなんでもOKです。

つまり、バンドをやると心理的安全性を知ることができます

2リソースのやりくりを覚える

バンドマンみんなが演奏がうまいとは限りません。

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ギタリストを名乗っているのが不思議なギタリスト(ドラムがうまかったりする)や、
ドラマーを名乗っているのが不思議なドラマー(ライブ中のMCは最高だったりする)なんかも大いにありうります。

そういうメンバーと一緒にやる可能性も高く、
バンドを組むと必然的に「このメンバーのリソースでどこまでできるのか」ということを考えざるを得ません。

自分もかっこ悪いのはいやなので、各自のできることいいところを考えつつ、バンドでできることを最大限拡張できるように工夫をします。

難しいフレーズを簡単だけど味のあるフレーズに変えたり、
難しい部分をバッサリカットしてアレンジ自体を変えてみたり。
そういうリソースを把握した上での工夫が必要になります。

そして、バンドマンはみんな勝手です(2回め)

練習を普通に寝過ごしたりします。
メンバーが寝過ごすと実は結構大変です。
ボーカルやドラムがいない練習はかなり寂しいです。
いないメンバーできる練習を考える必要があります。

また、メンバー同士が不仲にならないようにフォローも必要です。

こんな感じで、個人の持つスキルや心理的特性などを把握しながら
できることを組み立てたり、チーム作りを考えないと、
バンドは解散します。

つまりバンドをやるとマネジメントを学ぶことができます

3価値を生むことを考える

さて、バンドマンは勝手です(3回目)

各自が面白いと思わないとほんとに練習に来なくなったりします。
それが続くとどうなるか、、、、そう、バンドの解散です。
(解散で一番多いパターンかもしれません)

ただ、共通しているのは音楽が好きだということです。
そのバンドでやっている音楽が良ければ続けたいと考えるのです。

だから、バンドを継続していくためにはいい音楽ができることが必要です。
自身がメンバーの一人として
・いい曲を書いていったり
・曲にあったフレーズを考えていったり
・最高な展開のアレンジを考えたり
そういったことで、今にも無くなりそうだったバンドが息をつなぐことがあります。

努力は評価されません。
音楽がかっこいいかどうかだけで判断がされます。
それができなければ、お客さんがいるライブどころか練習すら成立しないわけです。

つまり、バンドをやると場に価値を提供するということを知ることができます

バンドやろうぜ

バンドを仕切る人をバンマスと呼んだりしますが、
こう考えるとベンチャー企業の経営者と同じですね。

チームを作り、
マネジメントして、
自身も価値を提供する

バンドマンは勝手だからこそ(4回目)
それに対応していく方法も身につくのではないでしょうか。

ちなみにバンドの練習ってほんとにアジャイル的なもので、
特に曲作りなんかはそうなんです。

ちょっとした思いつきや曲のコアになるものを誰かが持ち寄って、
それをとりあえず全員で演奏してみながら、
それぞれが各自のフレーズを考え、
その流れの中で「Aメロからサビ行こう」みたいなアレンジを考えます。

アイデアが出ればとりあえず試してみて、
イマイチなら捨て、いいなら拾って次のアイデアを出す。

おお、なんかビジネスに使えそう!
というわけで、皆さんバンドやりましょう!

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