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PV EXPO 2023の現地レポ - スマートエネルギーWeekの現場から

3月15日から東京ビッグサイトで開催されているスマートエネルギーWeekに参加し、PV EXPOを中心に丸1日歩いて巡ってきたレポートです。

主に回った先

  • PV EXPO

  • スマートグリッドEXPO

  • 脱炭素経営EXPO

巡ってみた感想をざっくりと

  • 太陽光パネルメーカーはやたらと増えていて、知らない名前のメーカーもちらほらと。世界的には市場が急拡大しているのを感じる勢い。2015年には世界の20%を占めた日本市場のシェアは、2023年には世界市場の1%程度になりそう。ちなみに、2023年の太陽光発電導入の世界予測は350GW程度というスケール。

  • PCSはHUAWEI一強。そして国内メーカー不在、拡大する世界市場で戦えてない。ガラパゴス化しすぎた国内規格の弊害が10年経って産業を壊してしまった印象。

  • 架台メーカーは昨年の関西展でも感じたとおり、大きく出展が増えている。各社がほぼ営農型架台も展示しているのが印象的。アルミだけでなく鉄も見られるようになってきている。

  • ソーラーシェアリング/営農型太陽光発電系の専門展示はほとんどなし。ただ、シャープなどが営農型太陽光発電のサービスを打ち出すなどしているほか、いくつかのブースには要素として営農型太陽光発電が含まれていた。かつて見られたソーラーシェアリング推しの企業はほとんどない。

  • 蓄電池も系統用や発電所用が次々と出展。人だかりが一番多いのはやっぱりHUAWEI。国内企業の展示はどこも見劣りする印象。

  • 脱炭素経営は、みんなCO2排出量算定ばっかり。削減ソリューションよりまず算定。トレンドではあるのだろうが、イノベーションが全く生まれそうにない風景が広がっていた。

  • PV EXPOのスペースがかなり盛り返していて、2017~2018年頃の閑散期からすると2倍くらいに広がっている。世界的には太陽光発電が盛り上がる中で、その余波は来ている印象。

まとめ

 再エネでまずは太陽光発電!という勢いはあるものの、それをどこに導入していくかのソリューションが全体的に不足気味です。高まる期待とのギャップが大きい。かつてはポツポツ見られた、ソーラーシェアリング推しの企業も見なくなりました。この展示会の風景が、実際の社会における雰囲気や課題を凝縮した場になっているように思います。
 各企業の展示を見ていて、農業系の展示会でも感じましたが、日本企業は単体の技術について一押しするようなサービスは出してくるものの、課題抽出から解決までのソリューションを一貫して提供することを非常に苦手としている印象が強いです。これは、ソーラーシェアリング分野での世界市場での出遅れでも顕著。展示会としての盛り上がりはあるものの、実態を伴わないことによる空虚感を感じたというのがまとめです。

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