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どんぐり拾ってみた。

某日某所、どんぐり拾いをしてきました!

なぜ、どんぐり?

私たちは多様性のある森を育てるため、広葉樹の苗づくりにチャレンジしようとしています。木には大きく2種類あって、針葉樹と広葉樹に分けられます。
針葉樹・・・スギやヒノキ、カラマツなど
広葉樹・・・クヌギやナラ、カシなど

葉っぱや幹、細胞や組織構造に違いがあって分けられているのですが、ここでは割愛します。今日お話ししたいのは、「今の人工林って針葉樹ばかりなんです」ということ。ここに、私たちがどんぐり拾いをした理由があります。

日本には、人工林(人の手で種を播いたり、苗木を植栽して育てている森林)は1,020万ヘクタールあります。このうち、スギ・ヒノキが約7割を占めています。(以下グラフは林野庁:スギ・ヒノキ林に関するデータより引用 https://www.rinya.maff.go.jp/j/sin_riyou/kafun/data.html

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なぜ、針葉樹がこれだけ多く植えられているのか?それは農林水産省が発信してくれていました。

"日本では昔から、住まいなど色々なものに木材を使ってきました。なかでも木材を一番多く使うのは建築用で、それは、いまでも変わりません。
住まいに使う木は、屋根などの重さや外から加わる力を支えているのは、主に柱や梁、桁などの木組で、柱は特に大切な役割を受け持っています。
柱にはまっすぐで丈夫な木が必要です。このような木材をとるには、すぎ、ひのき、からまつなどの針葉樹の方が適しています。
針葉樹は、広葉樹に比べてまっすぐに、太さの割には背丈が高くスマートに育ちますので、一定面積にたくさんの木を育てることができます。"

引用:農林水産省「日本ではなぜ、すぎが一番多いのですか。」令和2年更新を掲載 https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0206/10.html

ということで針葉樹が多いのですが、私たちは多様性豊かな森づくりがこれから必要だと思っているため、広葉樹の苗木をつくり、それを植えていきたいと思っています。

その第一歩が、このどんぐり拾い!言わずもがな、どんぐりは広葉樹の種なのです!

みんなでどんぐり拾うのって、楽しい。

ということで、今回は栃木県内で種子を守る活動を展開されている、一般社団法人SEEDS OF LIFEさんと、どんぐり拾いをしてきました。(一緒に写真撮り忘れてしまいました・・・)

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地面に落ちちゃうと虫に喰われている可能性が高いので、こういう風に木になっているものも少しいただいて。
大人も子どもも無我夢中でどんぐりを拾いまくります。

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上の写真の左側のパワフルな方が、一般社団法人SEEDS OF LIFEの代表ジョン・ムーアさん。「種子」という観点から色々と教えていただきました。

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想定よりたくさんのどんぐりをゲット!!こちらを事務所に持ち帰って、選定して植えました。

選んで、植える。

選定は、どんぐりを水に入れるという簡単なもの。中身が虫に喰われてしまったものは浮いてくるので、これは避けます。選んだどんぐりを、コンテナに植えていきます。

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そしてジョンさんのアドバイスを元に、緑色のどんぐりと茶色のどんぐりをブロックごとに分けて植えてみました。さあ、違いは出てくるのか。今後の成長に乞うご期待!

みんなでやる森づくりは、とても楽しくて、美しい。

みんなで山に入って、種を拾って、たくさんの発見をすることは、やっぱりとても楽しい。

どんぐりや葉っぱを比べると、たくさんの違いに出会えるし、木の幹に手を当てると、生き物のエネルギーを感じる。そんなことをしながら、「山っていいですよねぇ」とか「あっちにどんぐりいっぱいありましたよ!」とか言いながら、わちゃわちゃみんなで過ごす時間も最高だ。

森を知って、種を知って、種から苗木になるまで育てて、その苗木を森に還していく。その苗木が大きくなると同時に、参加した子どもたちも大きくなっていく。彼らが大人になって子どもができたら、その家族がまた、種を探す。そうやってみんなで育んだ森は、きっと「ただそこにある森」じゃなくて、もっと違う森になっているはず。

そういう森、そしてその森を育んだ全ての過程に、言葉にできない美しさがあって、それは今からみんなで作ることができるということだ。私は、それが未来を彩るとても素敵なことだと思っている。

参考資料
林野庁:スギ・ヒノキ林に関するデータhttps://www.rinya.maff.go.jp/j/sin_riyou/kafun/data.html
農林水産省:日本ではなぜ、すぎが一番多いのですか。https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0206/10.html
ライター情報
■氏名:岩田遥
■所属:みどり荘長(総務・人事担当)
■紹介文:林業未経験で青葉組に参画。GREEN WORKERが働きやすい環境の実現すべく、東京本社にてバックオフィスを担当。木のこと、山のこと、自然のこと、林業のことを日々勉強中。山の中でぼーっとするのが好き。山に行きたい。

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