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続・依存症と生活との狭間で。消えた記事に思うこと

前回の記事では、寝る前のスマホ断ちが失敗に終わってしまった経緯と、その発端となった記事について書きました。

件の記事への感想は前記事の通りで、今回の続きはその後の経緯を簡単に。

公開当初「さすが幡野さん!」「サイコー!」と絶賛する声が上がっていたツイッター。しかし時間が経ち記事が多くの人の目に触れるにつれ、次第にそれら絶賛や感心の声は影を潜めていきます。「ちょっとキツイなと思った」「今までも攻めた回答だったけど、今回はやりすぎ」率直で否定的な感想が増すなか、批判的な声をあげる人も出てきました。「家庭内暴力(DV)に対する圧倒的な知識不足」「被害者に対する二次加害」「この回答がまかり通ると、今後被害者になりうる人たちの立つ瀬がなくなる」……

しまいには「 #DVや性被害を嘘だというのはやめてください 」というハッシュタグまで作成され、このタグを用いて多くの賛同(当該記事に対する抗議)の声が上がりました。

これらの反響を受けてか、掲載媒体であるcakesは無料記事の公開部分を縮小。公式アカウントでリツイートしていた当該記事に対する肯定的(?)な感想も取り下げました。

しかしこういった対処がかえって更なる批判の対象となり、火に油を注ぐ結果になりました。隠されるほどに見たくなるのが人の心理。続きを読むために登録し、続きを把握して「回答の第一声と変わらない悪ノリが最後まで続いてどこにも救いがなかった」と問題性を再認識する人も。

批判の声が高まってから一夜明け、記事の作者である幡野広志さんから公式に「お詫び。」の一言にスクリーンショットの画像が添えられて言及がありました。

続いてcakesからも言及が。『大袈裟もウソも信用を失うから結果として損するよ』というタイトルで公開された記事のURLはそのままに、『10月19日に公開された幡野広志氏の記事に関するお詫び』というタイトルの文章へと差し替えられました。

「個人を特定されてバレることが懸念されたため消した(相談者さまによる依頼である)」のか、「ご本人とも相談のうえ消した(ご相談者様そしてDV・モラルハラスメント被害者の皆様へ記事の影響を配慮して運営側が判断した)」のか、両者の言い分がなんとなく食い違っている気がしないでもないですが…

これらの対応には「謝罪すれば済む話なのか」「何がいけなかったのか問題の本質を理解していないように見える」という意見が寄せられ、1日経った今もなおハッシュタグ「#DVや性被害を嘘だというのはやめてください」に刻々と賛同の声が寄せられ、いかに深刻な問題であるのかツイートする人も後を絶ちません。

以上が私がツイッターで追ってきた事の顛末です。

私個人としては、幡野さんが書かれてcakesの編集が加わり掲載に至った記事について「ひどい」と率直に思いますが、幡野さんご自身については好悪いずれの感情も持ち合わせておりません。すごく熱狂的なファンが多くいるけど自分にはいまいちピンとこないな、程度。だから特に「思っていた人と違ってがっかり」「まさかこの人が!?」とかはないのですが、それでも今回の騒動には「つい」注目してしまった。そのあたりの記録を、次回は書こうと思います。

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