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出張森づくり隊@静岡県牧之原

11月18日 土曜日
出張森づくり隊、今回整備にあたったのは静岡県牧之原市にある
森の古民家「どんぐりの芽」の森エリアの一つである とんがり山です。

ここは、どんぐりの芽から、ほんとに目と鼻の先にある、とある庄屋さんのお宅の敷地。
偶然という名の必然にて、このとんがり山の整備を任されることになり、
今回で2回目。


前回の様子は、こちら↓を読んでくださいね。

朝のチェックイン@どんぐりの芽にて

今回は、総勢6名。
地元の静岡大学のお茶サークルのメンバーが3名。そのうちの一人は、前回に引き続き2回目。

地元の学生たちと交流できるというのも、この出張森づくり隊の楽しみの一つなのだ。

午前中の造作エリア、竹林にて今日やることの大まかな説明を隊長のゆうき君から

森の造作が初めてだという学生の二人には、出張森作り隊のベテランしげちゃんが、丁寧にお見本を見せながらのレクチャー。


今回初参加の二人は、ものすごく感がよく、しかも身体能力に優れていて
いったん、コツをつかんがだら、見様見真似で
どんどん自分たちで造作を進めていっていて、とても頼もしかった




2回目にしてすっかりベテランのマリリンちゃんは、余裕があって
造作しながらも素敵な写真をたくさん撮ってくれました。森で造作している
時の写真は、ほとんどマリリンちゃん提供。それゆえ
マリリンちゃんの写っている写真がなく。。。ごめんなさい。

おにぎりも、めっちゃ美味しそうに写してくれて嬉しい。


この文章を書いている私は
最近、普段着の着物に凝っていて、
森での造作にも、着物と袴スタイルで今回も参加。



昭和の朝の連続テレビ小説に出てきそうなスタイルで、
こうやって、写真で見ると、いつの時代の人だろう??
という感じがしなくもないですが(^^;;

でも、この手作りのモンペ袴スタイルがなんとも動きやすくて
衣服と身体、衣服と身体感覚の関連性を、いろいろ探究するのが、私の森での造作の楽しみの一つになっています。

ストレスフリーで動けるスタイルというのは、身体の感覚、感性を呼び覚まさせる感じがあり、森に入っただけでも、感覚が鋭くなるのですが、
それが、さらにこのスタイルで森に入るととても鋭敏になる感じがあります。

(この、モンペ袴スタイルは、衣服と自分の間に空間があって、締め付けがなく、衣服による引っ掛かりが、ほとんどないのです。この引っかかりのなさは、体験してみないことには、ふだんどんなに履きやすく動きやすいパンツスタイルでも、じつは身体の動きに制限がかかっていたということ、なかなか実感はしずらいですが)

今回は、特にこの場所が2回目というのもあり、どうしても一度とんがり山の尾根まで到達してみたいと思って、お昼休み前にトライ。
かなり急な斜面、もちろん階段も足掛かりもないところを、ほぼ四つん這い状態で這い上がる感じで、登っていきます。急な斜面を登っていくには、必然的に肩関節と股関節を大きく使うことになるので、この時に袴スタイルはとても気持ちよく身体が使えて、体幹がぶれなくて、すごくいいのです。
そして、無事尾根まで到達して、もといたところまで降りてきた時に、

それは起こったのです。

ものすごく身体が軽くなって、自分の身体が森のその場の空気に溶け込むというか、一体になる感覚があり、自分の身体の感覚(テーテル体とか、オーラの領域なのか?)が、ものすごく大きく、なおかつ鋭敏になる感じしたのです。

そして、そのまま造作を続けていたら

ゆうき隊長が、少し遠くで竹をバサバサ切り倒していて、それがこちらに倒れてくるのを、かなり遠くから察知して、自然と避けるような動きが取れていて

倒れるのを知って、避けたわけではなく
自然と察知して、身体が反応するというか、倒れる前から身体は知っていたかのような動きが自然と取れている場面があって

自分でも、あれ??
今、自然と避けてたよね??

と、後から竹が倒れるのを見ながら思う場面があったりしたのです。
その時の感覚は、なんとも気持ちいいというか、頭がスッキリクリアーで、
身体がほんと無意識に動く感じで

こういう状態の時、きっと人は最高のパフォーマンスが発揮できるんだろうなと思ったのでした。

ゆうき隊長とは、別の森の造作で知り合い、森で会うたびに
身体の使い方、無駄のない動きや、森にも優しく、自分の身体も疲れない立ち方、道具の使い方など、いつも身体の話で盛り上がっていて、それで仲良くさせてもらっていたところもあって

そのご縁での、出張森つくり隊への参加にもつながっているのですが

ゆうき隊長が運営する、森の古民家「どんぐりの芽」では、古い着物や、古い布の有効な使い道を模索していることもあり、

今後、出張森づくり隊では 古着リメイクによる、手作りのモンペ袴を積極的に活用していきたいという流れにもなっていて

森と古民家と、古着と、古着リメイクでの森の造作に入る、
身体の感覚が研ぎ澄まされる、森の造作が捗る、森が元気になり、人間も元気になる

そんな好循環が生まれていくんではないかと、密かに思っているのでした。

そして、午後からは
庄屋さんのお宅の裏庭の造作

ビフォーの様子


手分けしての造作


アフター
だいぶすっきり。

午後の造作中、自分が気になるところを夢中で作業していたら
ある時すっと風が通り、
横を見たら、右にも左にも仲間の姿がすぐそばにあって、

気がついたら、4人のメンバーが横一列に並んで、見事にそのラインに蔓延っていた笹が一掃されて、風通しがよくなり、崖の上までも見通せるようになり、
一気に気の流れが良くなって、あ、なんかここいけるね!と、手応えを感じることができたのでした。

庄屋さんが、業者に見積もりをお願いしたら
崩れかかっている崖にコンクリートの要塞をするとして
600万だか800万だかかかると言われた、その場所。

1年ぐらい、その工事の発注を待ってもらって、
我らが出張森づくり隊に、任せてもらえないかといって、入らせてもらうようになった経緯があり、
正直、本当に大丈夫なんだろうかという不安を抱えつつの、毎回取組みなのです。

それが、2回目にして、「もしかして、これだいぶいい感じなのではないか?と
その場にいたみんなが(特に2回目のメンバーは)感じられた、今回の整備となりました。

個人的には、このとんがり山が抱えている状況は
今の日本の多くの森が抱えている状況の縮図であるので、

ここの森が本来の森の力を取り戻していくということは、日本全体の森が元気になっていく、しいては、日本の国土全体が元気になっていくことに繋がっていくと思っているので、

そこに自分が関われるということが、とてもやりがいを感じるし、
そこに、地元の学生たち、未来を担う世代の人たちが、こんなにも積極的に、しかもパワフルに関わってくれて、一緒にそれができるということに、とても希望を感じるのでした。

マリリンちゃん、あゆむくん、松本シェフ
ぜひ、また次回もこの森で会おうね!!


追伸
今回は、お昼におにぎりと具沢山味噌汁を用意しました。
森でコンロを使って出来立て、熱々を食べられるのは
寒いこの季節には、最高の御馳走でした。

そだ、次回は、お茶サークルのメンバーに、美味しいお茶も淹れてもらいたいなー。

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