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リトルストーリー大岡越前秘話

大岡忠相は、ある日何も職に就いていないのに羽振りが良いという遊び人を引っ捕えてこられたという下手人を裁くことになった。
忠相は、そのものにこう説いたという「お前は下拾いか?」

「はい、そうでございます。」

下拾いとは、江戸の町を夜中から朝方まで歩き回り落し物を拾い集めている者たちの総称であった。

この件で下世間に詳しく無駄な裁きをしないことで有名であった。3方1両損の話も有名であるが、一度だけ吉宗に聞かれたことがあるという。

「忠相よ。お前は一度も誤断をしたことはないのか?」

忠相は一時の間を置き、顔を上げ答えた「拷問に頼ったばかりに2度ほど誤った裁きをしたことがあります。」

忠相は詰問と拷問がどれほどの違いがあるものか検証するために、長く家に奉公している爺のには掃除の時にワザと縁側下に小判を一枚置いておいた。

それが何時までたっても無くなることはなかったので、逆に自分で拾い爺を呼び出した。

「これ爺、お主は縁側下の小判を盗んだであろうが、正直に話せ。」

「滅相もございません、旦那様。私は断じて小判に手をつけてはおりません。」

「本当か!」

「本当せございます。」

「ならば、この火鉢を握ってみせよ!」

爺は顔を青ざめながら絞り出すようにこう言った。

「………………」

「すいません、旦那様、私が盗んでしまいました、、、、、」

忠相は呻いた、、、ああ、これが拷問というものか、、、

これが詰問というものか、、、、、

大岡裁きの裏には幾多の苦悩があったという。



この様な話が最近多くないですか?って思ってしまう自己犠牲が美化される日々であります。

もしも算盤に長けた方達に笑えるニュースは無いですかと聞かれたら是非オススメ頂ければ幸いです❗️

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