教育再生会議の終わり 新しい教育へ

覚えているだろうか、安倍政権(第一次でも第二次でも)の樹立時に「教育が荒廃している」として「教育再生会議」が設置されていた。
 彼らの悲願は「愛国心を高める教育」「道徳教育」の普及であった。

まさに、道徳教育、言い換えれば「修身教育」の復活こそ、安倍氏の支持バックボーンである神道政治連盟と日本会議の悲願であり「修身」の復活と「憲法改正」こそが戦後レジームの脱却と定めていた。

安倍派の没落

 これは歴史家が後でまとめるだろうが、東京地検の捜査により、安倍派の議員が軒並みスキャンダルにさらされる。この時、教育再生会議のメンバーもかなり辞任したり立場を負われたのである。

新しい教育諮問機関の制定

そして、岸田総理が新しく立ち上げた教育諮問機関が「教育未来創造会議」である

 その内容は「高等教育の国際化」「リカレント教育の拡充」「留学生(行くのも来るのも)拡充」を目指している。
 
これは「道徳教育」の普及を目指した、安倍氏の教育再生会議の方針とは明らかに違う。高等教育や社会人教育に焦点をあてた政策である。

ちゃっかり変わっているのだが、ここにおいて、教育再生会議は完全に影響力を失ったと考えてよいだろう。

相変わらず、こういうことは「サッ」と決める男である。

そして、安倍氏の死去と安倍派の没落後に、それこそ「保守派」の悲願「自虐教育の脱却」を目的として歴史教科書が文科省の検定に合格した。

しかし、時すでに遅し、安倍派は教育政策の決定に関して力を失った。

この本の影響に関しては、あまりにもグッドタイミングで影響を失った、と見ていいと思う

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