海山蒼介

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「暗殺のターゲットが元カノだった」第3話

 その日の夜、うるは暗殺の依頼主が亡くなったという報告を受け、急いで事務所に戻ってきたミサ。  詳細を聞く為社長室へと足を運ぶと、妹のアヤネが「突然お呼びしてすみません」と先に謝意を述べる。 「それで、どういう事なの?」  息を切らしながら尋ねるミサ。  その問いに答えようと、アヤネはパソコンの画面をミサに見せ、今表示されている内容について説明を始めた。 「本日17時30分頃、依頼主のアインザッツ氏が自室にて死亡している姿が発見されました。死因は銃殺であるとされ、後頭部

    • 「暗殺のターゲットが元カノだった」第2話

      「キャンセルしてちょうだい」  その日、新しい暗殺の依頼が来ていた事に気付いたミサは、そそくさとうるはのもとを離れるなり、事務所に突撃していた。 「無理です」  パソコンをカタカタと鳴らしながら、ミサの要求をズバッと切るように拒否する少女。  彼女の名は蒼霧アヤネ。株式会社疾針プロダクション・代表取締役にして、ミサの実妹である。 「どうして?」 「どうしてもこうしてもないですよ。何が『キャンセルして』ですか。仕事に私情を持ち込むなんて、姉様らしくもない……」  ため

      • 「暗殺のターゲットが元カノだった」第1話

        【あらすじ】  殺し屋・紅月うるはは、あるターゲットの暗殺を請けていた。ターゲットの名は『ブルースネーク』、うるはと同じ殺し屋。激闘の末、あと一歩のところまでターゲットを追い詰めたその時、うるはは信じられない光景を目にする。殺し屋『ブルースネーク』の正体はうるはのかつての恋人、蒼霧ミサだったのだ。ショックのあまりその場から逃げ出したうるはだったが、翌日に再びミサと出会ってしまう。しかし、ミサはうるはの事を全く覚えていなかった。何故なら、ミサと別れる事を決意したその日、うるはは

        • 自己紹介・ポートフォリオ

          はじめまして! ライトノベル作家の海山蒼介と申します! 第27回スニーカー大賞にて『特別賞』を受賞し、2022年12月にライトノベル作家としてデビュー致しました! 下記のポートフォリオは随時更新していく予定です。 ♦︎受賞歴・第27回スニーカー大賞『特別賞』受賞(2022年1月) ♦︎著作・『隣の席の中二病が、俺のことを「闇を生きる者よ」と呼んでくる』 【あらすじ】 秘密の任務を請け負って高校に潜入した暗殺者・黒木猫丸は驚愕した。 「待っていたぞ、私と同じ闇の世界の住人

        「暗殺のターゲットが元カノだった」第3話