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YJという不思議な男 会話とはなにかを考える①



同期の不思議な男YJ


職場にYJという男がいる。

僕と彼は社食で話す機会が多く、会社に入社した時期も同じ、所謂同期だ。
彼は漫画のキャラをデフォルメ化させて、それをそのまま実写に映し出したような見た目で、初めて会った人でも一瞬で覚えられる特徴を有している。

そんな彼は、信憑性の薄い話を断定的に話したり、文脈を捉えないで話す会話的特徴を持っていた。
はじめの頃は細かく指摘してたが、だんだんとめんどくさくなり、それもしなくなっていた。
その結果、彼の話は話3割くらい聞くつもりで、目の細いフィルターを通して、彼の話を聞き流すのが日常になった。

特に聞き流していても怒らないのが彼のいいところでもある。
そのように特に意識を外すしても問題ない風景の1つとして彼を捉えていた。

しかし、ブログを始めてみて普段日常の事物に改めて関心が向くようになり、改めて彼について分析してみようと思った。

というのも、会話とはなにかを考える出発点として、彼を下敷きにしてみるのがいい気がしてきたのだ。

なぜ彼は文脈を平気で無視するのか、そしてなぜ僕がそのことに気になってしまうのか。

じゃあ、ぼくにとっていい会話とはなんだろうか。

そんなことを改めて考えてみたいと思う。
もちろん人によっていい会話の定義は違うと思うし、求めてるも違う。だから改めてこれはぼくにとってといった点だけご留意いただきたい。

具体例

まず具体的な例をあげたい。
ある日の食堂でのシーンだ。
ちなみに、もう一人登場人物がいて、彼とは話が合うと思っている。
彼は後藤(仮)さんといい、ほぼ同時期に入社していて同い年だ。
言い忘れていたがYJは5つ上。本来もう少し敬意を払うべきだが、おおらかな人なので許してくれていると信じてる。

流れとしては、人工知能が発達していくとどうなるのだろうみたいな話をざっくばらんにしているところだと想像してもらえたらと。(細かくは覚えてない)

後「たしかイギリスだかどっかの国でホワイトカラーよりブルーカラーの方が年収上がってるみたいなこと聞きましたよ」
ぼく「たしかに内装業とかガテン系って意外と年収高いって聞くし、今後知的労働との年収逆転とか有りそうですよね」
YJ(顔を横に振りながら)「内装業で働くのはやめた方がいい、ブラックだから」
ぼく「いや、転職したいって話しじゃないですけど」

なんとなく想像頂けただろうか。
僕としては転職したくて内装業の話をしたわけではない。後藤さんの話と文脈に沿って内装業という例をあげたにすぎない。
YJは、内装業というキーワードに反応して、文脈を無視して自分の引き出しからそれに関系する知見を披露している。
古いタイプの人工知能か?と時々思う。

こういったことがしばしばあるのだ。
そのたびに一瞬理解するのに時間がかかる。
野球していたのに急にボールがサッカーボールに変わったら誰でも驚くと思う。

決して、全然関係ない話しをされるのが嫌というわけではない。ぼくもしないわけではない。
しかし、そういったときは念の為、全然関係ないけどホニャララみたいな前置きが聞き手としては欲しいのだ。
ないと聞き手側としては迷子になる。
そんなことを改めてYJから学んだかもしれない

ぼくとYJのちがい?



いや、そもそも文脈を理解しようと努めていないのかもしれない。
もしかしたらこの会話に対する意識の差こそがぼくとYJの違いを探るきっかけになるかもしれない。
そんなことを思う。

思ったより長くなりそうなので、また次回。

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