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アラブ人達の英語

当然ですが、アラブ人達の英語にはアラビア語訛があります。
でもそれで他国の人たちとコミュニケーションに支障があるわけではありません。
 
私が実際に出会った、医師、看護師、その他病院スタッフ、街中の人たちやタクシーの運転手等、英語で話しかけたらちゃんと英語で返してきたし、それで全く問題ありませんでした。
 
むしろどちらかと言うと、たいていの日本人の発音が下手過ぎる方が問題でした。
これも個人の能力の問題ではなく、声に出す練習をしているかどうかの課題です。
 
私が中近東で仕事をしていたのは、イラクとシリアでした。
彼らはとても人懐こくて、知らない間柄ではあっても、私にも良く声をかけてもらいました。
それが私にとっては楽しかったのと、誰にでも声をかけやすい雰囲気がありました。
笑顔で話しをしていると、得意不得意にも関係なく、一生懸命話してくれました。
 
既に40年以上も前の話ですが、当時はイランとの戦争もあり、サダム・フセインの独裁政権による圧政もありましたが、それでも普通の人たちは一生懸命に生きていたことを覚えています。
 
少し英語からは脱線してしまいましたが、ようはアラビア語訛の英語であっても、私とコミュニケーションを取るのに、何も問題がなかったということです。
逆にそれが意味するのは、日本人が多少の日本語訛で英語を話しても、特に大きな問題はないということでもあります。

もちろん最低限の発音として、8個の発音「R, L, T, TH, S, SH, F, V」については多少練習しておくべきで、それは日本語と英語が極端に異なるため、それが英語の通じにくい原因の一つではありますが、そこだけ訓練しておくだけでも世界中のほとんどの国で通用します。
 
もちろん、アメリカやイギリスといったネイティブの国では、さらにそれなりの知識や訓練が必要ですが、日本人が多少発音を間違ったからといって、たいていの国の人たちは気にしないです。
 
日本人は英語を勉強するにあたって、あまりにも神経質になりすぎて、やはり英語は難しいと感じて挫折してしまう人も大勢いますが、実際にはそこまで神経質になる必要は全くありません。
 
どちらかというと、一つ一つの単語についての発音というよりも、簡単な文章を頭の中でささっと作って、それを文章としてスムーズに声に出すことの方が重要です。
 
例えばですが、皆さんは以下の文章をパッと思いついて、パッと声に出すことができますでしょうか。
 
May I have your name, please?
 
「お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか、お願いします」といった丁寧な表現です。
この文章の中の単語はいずれも難しい単語ではなく、日本人であれば誰でも知っているレベルの単語ですが、この簡単な単語を組み合わせて、丁寧な言い方として声に出せることが重要です。
 
そんなこと言われても、とっさにこのような文章を考えたり、声に出すことはできないよ、等と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、このように一度紹介された文章を声に出して反復練習することが重要です。
ようは、声に出すこと、「音読の練習」が重要だということです。

発音の細かいことはおいておいて、最初の段階では発音を間違っても全く問題ないので、とにかく声に出すこと、それもできるだけ自分の五感を使って、文章を目で見て、声に出して、耳で聞いて、アウトプットを反復することで、以下のような効果があります。
 
【音読の効果】
1.記憶が定着しやすい。
2.発音がきれいになる。
3.いざと言う時にパッと言える。
4.リスニング力がつく。
5.会話スピードが早く、スムーズになる。
 
他にも様々な効果があることが様々な国の研究結果で明らかになっていますので、英会話を習得したいと思う人には必須の訓練方法となっています。
 
私はアラブ人だけでなく、英会話研修講師としてアメリカ人の講師陣とも7年以上にわたって一緒に仕事してきた経験がありますが、コミュニケーション上で問題になったことはありません。
これも音読効果の一つだと考えていますので、ぜひ皆様もお試し下さい。

ではまた次回お会いしましょう。
 
以上


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