リコーGRデジタルを持っていました(使い倒しすぎていまは故障中)
デジタルカメラが登場する以前、とある地方紙の記者がこんなことを言っていた。
「入社して渡されたカメラは28ミリ単焦点レンズフィルムカメラ1台だった。このカメラは本人に近づかざるを得ない。本人としっかりとコンタクトを取り、信頼感を得て初めてレンズを向けることができる。記者スピリッツを磨くには、そういう意味でも勉強になるカメラだった。」
その後自身が自治体広報の担当になったことがきっかけで、広角単焦点カメラを購入することを検討することにした。
当時はデジタル一眼カメラが主流で、単焦点レンズデジタルカメラというカテゴリーはリコーGRかシグマDPシリーズくらいしか無かった(と思う)。
リコーGRシリーズは28ミリ単焦点レンズフィルムカメラ時代から定評があり、某専門書ではライカで撮影したポジ写真の比較が掲載されたりするほど。
カメラレンズは独特の「歪み」が画角周辺に生まれるが、GRはそれがほぼ無く、結果、垂直に反り立った高層ビルなどの建造物には威力を発揮する。そして何よりモノクロ写真に至っては何気ない構図でも何やら絵になる。
しかし当たり前だがライカは高い。となれば、5万円(当時)で買えるGRは入門機としても手ごろと判断した。
しかし、大分の片田舎ではキヤノンやニコンといったメジャーメーカーは目にしてもリコーのしかも単焦点カメラを置いている店はなかった。
ところが、運のいいことに1か月に及ぶ東京での研修の機会が舞い込んだため、実機を触ることができ、即購入した。
ポケットに収まるコンパクトな筐体、漆黒の金属ボディ。故障してしまった今でも惚れ惚れする姿だと思う。
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