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桜前線、惜別と淡い期待


「春の魔法ってなんだろう」

毎年、春という季節が巻き起こす不思議な空気(もちろん物理的な話じゃなくて)を、一人部屋で思いを馳せる事が恒例行事となってきた。

でもきっとこうだ。

"唯一固有名詞として名付けられた、
人生の連続を切断する区切りの明示"

2021年度最後の数分、今この瞬間を永遠に刻んで残しておきたい。そしてそんな瞬間をこれからもいくつも作り続けていきたい。
今はそれが自分の生きてる証になると、本当に感じているからであり、これはただのエゴでしかない。

何歳になっても何年目になっても、いつでも自分でスタートラインを決められる。この日付を超えたら、4月1日になったら、その日がみんなのスタートラインになることを願って、今日も浅い眠りにつこうと思う。

"惜別と淡い期待"をもって、この春を過ごしていこうよ。認められない世の中だって、必ず見ている誰かがいて、そんな人を大切にしたいしそんな人になりたいとも思う。失って成長する物語もあるんだって、傷つく事はマイナスにしかならないなんて、意地の悪い社会に教え込まれた悪き教訓だと跳ね除けていこうよ。

"惜しむ"のはきっとそれがあなたにとって特別だったからで、"期待する"のは君の中に確固たる理想がしっからりと備わっているからだ。

肯定できないなら、正面から肯定してあげたい。
言葉にならない言葉をこうして綴るのはそういった理由があるから。
伝えたい事を言葉で伝えるのは、自分と似たような人を救いたいから。

だから桜前線と共に広がる惜別と淡い期待を、どうか大切にしてあげてほしい。振り返った時にあの時のあの感覚を思い出して、きみの背中を優しく押してくれるから。
そんな優しさになれたなら、僕は嬉しい。

明日からの新たに始まる生活や、普段と変わらぬ生活にそっと優しく寄り添えたなら、僕は今年度をやって良かったと、そう心から思える。


きみの桜前線はきっと満開になるよ。

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