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個の集合体とそのアウトライン②

2022年の2月から1年弱、チームリーダーをやってきて感じたことのメモ。
この記事の続き。

これまで、チームというのは、理想とするチームの形というかフレームのようなものが最初にあって、その中にそれぞれのメンバーがいるようなイメージだった。
そのフレームをつくるのがリーダーの仕事だと思っていたのだけど、
メンバーの個性に触れるにつれ、誰か一人がつくった勝手なフレームではなく、複雑な「個」の集合体のアウトラインこそがチームの形なのだと気づいた。

その、アウトラインを形成する「個」という考えにたどり着いたとき、初めに頭の中に浮かんだのは水彩で描いたような図形だった。
それは四角や円形などさまざまな形で、図形同士が重なった部分は色が混じり合ったり、滲んだりして、互いに影響を受けるような….
でも、これはなんだかあまりしっくりこなくて、頭の中でビジュアルを探していくうちに一番ピンときたのは、ブレンダーで作ったような3Dのシェイプだった。

形状も人それぞれで、あまり綺麗な形をしているものはなくて、尖った部分があったり、凹みがあったり、厚みが均等でなかったり。
色も、表面のテクスチャもそれぞれで違う。つるつるしていたり、梨地のようなものもあれば、ファーのようなふわふわしたものもある。
歪な星形だったり、曲がった球体のようなものだったり、一部がすごく突出していたり。
そうしたものがひとつのかたまりとなって、チームを形成している。

チームリーダーもその中のひとつであり、そこから外れて遠くにいっていまいそうな時はそっと他のシェイプの近くに戻したり、シェイプ同士の隙間を埋めたり、成長するための十分なスペースがあるかを確認するのが役割なのだ。

形を変形させたり、型にはめようとしてはならず、気づきのチャンスをつくり、それぞれが主役となるように見守っていくことが大切だと思う。
そうすれば、隙間をリーダーが埋めなくても、メンバー自らが形を変形させて隙間を埋めたり、良い影響を与え合うように、隣り合ったシェイプの色やテクスチャが波及して部分的にそれと同じように変化することもあるのではないか。


文章で理想を語るのはとても簡単で、それをきちんと実行していけるようにしないとならない。
自分以外の誰かのキャリアに影響を与えてしまう立場って本当に怖いなと思う。(ほんの少しだったとしても)
とはいえ、1年弱、チームメンバーを見てきて、みんな本当に成長したなぁとしみじみした年末だった。

自分も同じように成長できているといいのだけど。


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