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4/17 トラブル①

カーナーボンの朝。家で浴びた振りのシャワーを浴びる。気温が高く焼き付くような日差しだが、湿度が低いのであまり汗が出ず、シャワーを数日浴びてなくても不快感はない。
不快と言えば大量の蝿が顔に襲ってきて、鼻の穴や耳の中、目にも来るのでゆっくりとコーヒーも飲んでいられない。
早々にチェックアウトして海に行ってみようと地図を頼りに海岸に近付いて行った。
海岸に出る前の道はきめ細かい砂地で慎重に進んで行ったが、、まんまと後輪がハマってしまった。ヒッピー号はハイエースのキャンパーバンで、車体が重い割にはFR(後輪駆動)でかなりの非力。2人して手でタイヤ前の砂をかき出し、1速でアクセルを踏みモモちゃんが後ろから押す。全くダメ。
次は板を噛ませたり、小さい丸太を噛ませたりとトライするもタイヤが擦れてゴムの焼ける匂いがするばかり。それも昼の灼熱の日差しと大量の蝿。せっかくシャワーを浴びたのに汗だくになって、掘っては噛ませてアクセル踏み込むを5、6回繰り返してるうちに後輪がどんどん砂を掘って埋もれていく。
そこで自力を諦め、歩いて一番近い家に助けを求めに声をかけるも不在。
隣の家のおばちゃんに話してみるが車がないとのこと。また最初の家を覗いているとノマドランドのフランシス・マクドーマンそっくりのイカしたおばちゃんが車でちょうど帰って来た。
車に乗せてもらい現場まで行き様子を見せる。
まずはスコップを2つ借りて車の腹に溜まっている砂を掻き出す。旦那の4WDが必要だからとマクドーマンさんは電話で旦那さんに事情を説明する。タイミングよく旦那さんは10分後に仕事が終わりランクルで駆けつけてくれた。
ロープを繋ぎ、ランクルに引っ張られて非力なヒッピーは何とか砂地を脱出した。
マクドーマン夫妻にお礼を言って別れ一難去った。何だかんだ炎天下の蝿地獄の中1時間以上砂地で作業して汗だくになり、せっかくのシャワーも台無しになった。
スーパーとボトルショップで水とジュースとビールを買い、ナールーに泊まった琢磨太一を待つため、気になっていたパラボナアンテナの近くに行ってみた。
そこは元NASA基地のミュージアムだった。少し時間があったので1人で冷やかしに入り、そこで日食眼鏡と來人のお土産を購入した。
その間モモちゃんは赤道儀のテストを行なっていた。
連絡すると琢磨太一はガソリンを入れ終え少し先に北上していたので、我々も後を追うように走り出した。

その時点で走行距離は既に1200キロを超えていた。東京から福岡とか函館くらいの距離だ😱
でも目的地のエクスマウスまでまだ360キロもあった。

4/17②に続く


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