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月刊「ファミーリア」ミニコンサート 創刊号!

2021年4月1日より、こちらの記事は無料となりました。


☆プログラム☆

朝の歌(マッティナータ) R.レオンカヴァッロ

セレナータ F.P.トスティ

理想のひと F.P.トスティ

暁は光から闇を隔て F.P.トスティ

漁夫は歌う F.P.トスティ

オペラ《マノン》より「目を閉じれば(夢の歌)」 J.マスネ

オペラ《ファウスト》より「この清らかな住まい」 C.グノー

♬アンコール

出演:渡邉公威(テノール) 黒木直子(ピアノ)

収録日:2020年6月27日(土) 収録会場:六本木シンフォニーサロン

※ヘッドフォン、イヤフォン、スピーカー等でお聴き頂きますと、音質が向上致しますので、お試しください。

【動画リンク】↓

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♬プログラムノート♬

朝の歌(マッティナータ) R.レオンカヴァッロ  

白い衣をまとった夜明けは、もう大いなる太陽に扉を開け
バラ色の指で、花々を愛撫する
あたりのものは皆、神秘的なさざめきに揺れているかのようだ
なのにあなたは目覚めない、私は空しく歌うばかり

あなたも白い衣をまとい、僕のためにその扉を開けてほしい
あなたのいない所に光は無く、あなたのいる所に愛は生まれる

あなたのいない所に光は無く、あなたのいる所に愛は生まれる   

セレナータ F.P.トスティ

飛べ、セレナータよ!私の愛しい女性はただ一人
美しい頭をゆだね、シーツの中で休んでいる

月はけがれなく輝き、静寂は翼を広げ
そして薄暗い寝室のヴェールの後ろでは
ランプが灯っている

飛べ、セレナータよ!私の愛しい女性はただ一人
しかし、まだ半分眠そうに微笑みながら、シーツの中に戻っていく

波は砂浜の上で夢を見、風は枝の上で夢を見る
そして私の口づけに巣を作ることをいまだに拒み続ける
私の金髪の女性は

理想のひと F.P.トスティ

私は平和の虹のような君を追った、空への道に沿って
私は親しい灯のような君を追った、ヴェールに包まれた夜の灯のような君を

私は君を感じた 光の中に、空気の中に、花々の香りの中に
そして孤独な部屋はいっぱいになった、君の面影と君の輝きで

私は君と、君の声の響きに心を奪われ、長い間 夢見ていた
そしてこの世界のどんな苦悩も、どんな苦難も、あの日にすべて忘れた

戻って来ておくれ、愛しい理想のひとよ、たった一瞬でも戻って来ておくれ
もう一度私に微笑むために
そして私にまた輝かせて見せてくれ、君の姿の中に、新しい暁を

暁は光から闇を隔て F.P.トスティ

暁は光から闇を隔て、私の快楽を私の欲望から引き離す
おぉ 愛しい星々よ、消え去る時間だ
愛の神が空からお前たちを追い払うのだ

燃える瞳よ、おぉ戻ることのないお前たちよ
悲しい星々よ、けがれなく消えてくれ!
私は死ななくてはならない、私は昼間は見たくない
私の夢の、そして夜の愛のために

私を包んでおくれ、おぉ夜よ、お前の母のような胸の中に
青白い大地が濡れている間ずっと
しかし私の血から暁が生まれ
私の短い夢から永遠の太陽が生まれるのだ!

漁夫は歌う F.P.トスティ

君はこんなに大きく輝くような瞳をしている、その内側に愛が映るほどの
おぉ 海に沿って歩いている美しい女よ、海辺に向かって漁夫は歌っている!

漁夫は歌い君を想いもはや死にそうなのに、君は歩き、止まろうとしない
花のような白い月が昇り、漁夫は歌い、海は眠る!

美しい女よ、私の心は全て金色だったのに 穏やかな夕べの中で色あせてしまった
セイレン(※)たちは皆で歌っているのだが、それを見つける者は、美しい女よ、誰もいないだろう!

そして漁夫は歌う「愛する女よ、愛する女よ、
私の心を君は奪い そして君は止まろうとしない!」
花のような白い月が昇り、漁夫は歌い、海は眠る!

※セイレン:シチリアの近くに住む半人半魚または半人半鳥の海の妖精. 美声で船人を魅惑し難破させたという。

オペラ《マノン》より「目を閉じれば(夢の歌)」 J.マスネ

美貌のマノンは修道女となる前夜、騎士のデ・グリューに見初められ、彼に誘われるままパリに旅立ち、つかの間の幸せな時を過ごす。そんなマノンもデ・グリューとの身分の違いに自分は相応しくないと彼に別れを告げる。デ・グリューはマノンの涙を見ていぶかり、二人の将来を夢見る、夢の歌「目を閉じれば」を歌う。

本当だ、僕の頭はおかしくなったのだろうか

でも幸せは束の間、そして天はそれをさらに早くさせる、幸せが逃げていくのではといつも恐れているように

さあ、テーブルへ

不安は消え去り、やっと二人だけになれた、この魅惑の瞬間

お聞き、マノン、ちょっとの間、僕が君に夢を見させてあげるよ

目を閉じれば、そこには密かな隠れ家、森の奥の白塗りの家が見える 

ほのかな木陰と光を湛え、木の葉が水辺に映る小川が流れ、小鳥たちの無邪気なさえずりが聞こえる

それこそ天国だ・・・いや、違う!全ては悲しく陰鬱なのだ

なぜなら、そこには一つの大切なものが欠けているんだ
それはマノン、君なんだ           

おいで!僕たちの人生はこれからも続いていくだろう
マノン、君が望めば

オペラ《ファウスト》より「この清らかな住まい」 C.グノー

人生を学問に費やした老博士ファウストは、悪魔メフィストとの契約により束の間の若さを取り戻す。メフィストにマルグリートと引き合わされ、その清らかさに心を奪われるファウスト。マルグリートの家を訪れ、彼女に似合った清らかな佇まいに感動し、その溢れる愛情を歌う。

何という未知の不安がこの身に忍び寄るのか、恋に私の全存在を捉えられているようだ

ああ、マルグリート!私はこうしてあなたの足許に

ああ汚れなく清らかな住まいよ、無垢で尊い魂をここに感じる

何という豊かさがこの慎ましさの中にあるのか!そして何という至福がこの佇まいにあるのか!

ああ自然よ!お前が彼女をあれほどまでに育てあげたのか

子供の彼女がお前の翼のもとに眠り、お前の眼差しのもとに成長したのは、この場所だったのか!
お前の息吹であの魂を包みこみ、愛によって、あの乙女を花開かせたのは、ここだったのか!
天上にいる天使のように!
ここか、そう、ここだったのか!

ああ汚れなく清らかな住まいよ、無垢で尊い魂をここに感じる

♬アンコール オ・ソーレ・ミオ

晴れた日は何て素晴らしい、嵐の後の澄んだ空
まるで祭日のような爽やかな空
晴れた日は何て素晴らしい

だけどもう一方の太陽、なお一層輝かしい
君の顔に輝く、私の太陽!
太陽、私の太陽、君の顔に輝く! 君の顔に輝く!

夜が来て、太陽が沈み切った時、
憂鬱がわだかまり始めた。
君の窓の下に私は留まる
夜が来て、太陽が沈み切った時。

だけどもう一方の太陽、なお一層輝かしい
君の顔に輝く、私の太陽!
太陽、私の太陽、君の顔に輝く! 君の顔に輝く!


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