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進学校の決め方

ノストラダムスの予言が外れて、生きて行くことが決まった中3の春、進学を余儀なくされた私は夢見ていたお菓子屋さんの道を歩もうと希望の科が付随されている農業高校への進学を決めていた。
成績も常に学年では真ん中らへんで、良過ぎず悪すぎず。学校の選択肢は割とある方でもちろん志望校も偏差値も充分だった。

三者面談が始まる頃志望校について親と話す機会を設けるよう担任からの話があり、意気揚々と志望校を母に告げると、『姉が進学した商業高校に行きなさい。制服もあるし、姉がいるから安心よ。雨の日も送り迎えも一回で済むしちょっと頑張れば行けるでしょ?』
『でも、私は将来はお菓子やさんになりたいから、商業には行かない。』と、告げると『そんなお金にならないものにはならなくていい。手に職を付けなさい。』愕然とした。本当に親なのかと思った。

母は幼少期にバスガイドに憧れていたと聞いていた。しかしじいちゃんに猛反対され、一般企業に就職。自分だって夢があって悔しい思いをしたんじゃないのか。同じ事を子供にもさせるのか。
理解できなかった。

なぜ反発してまで志望校を変えなかったのか。粘らなかったのか。その当時は、これで反発すれば家族としての資格を失ってしまうという謎の脅迫観念と夢がある事への虚無感、親に否定される事が怖かった。

でも、こんな人達はおかしいって言ってくれる同士が絶対いるはずだ!と田舎の中学で1年間に数回しか地区から出ることができない無知な私でも謎の自信があった。

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