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generation z

Z世代については今更解説するまでもないのですが、昨今、行政の分野でもZ世代というネームに関する様々な取組が始動してります。

三条市においても、令和6年度の新規事業の一つとして、未来を担うZ世代の若者たちが、三条で育まれた歴史文化の魅力をどのように発信するべきかについて検討し、既存の枠組みにとらわれない新たな方向性を見出す試み「Z世代プロジェクト」を始動しました。

本講演会では、プロジェクトの鏑矢として、Z世代の若者たちを登壇者に迎え、自分たちの体験に基づき歴史や文化、そして三条という場所について感じたこと、考えていることを語っていただきました。

Z世代のキーワードは「不安」と「デジタル」

いわゆるZ世代(おおよそ)12歳~28歳まで)と総称される世代の価値観を捉えるキーワードだと思います。

リーマンショックや東日本大震災、COVID-19の世界的流行等の時代背景で生まれ育った世代である一方、スマホ、ソーシャル、クラウドを使いこなす「デジタルネイティブ」とも言われるように、生まれながらにしてデジタル環境が確立されていた世代でもあり、この2つのキーワードがお互いに共鳴し合い、Z世代の価値観を醸成していると考えられます。

キックオフ当日は、三条市立大学生を交えて、Z世代の価値観やZ世代に刺さる文化観光戦略のお話を中心にさせていただきました。
意見交換を振り返って見えてきた要素としては、以下の通りです。

●地に足がついた現実的な状態を重視する姿勢
・足場がない時代に生まれてきているので、確実に安心できる正解はない
・もう一度改めて考えてみるという「問い」を投げかけている、前提を疑い、時代に合わせてアップデートしていく姿勢は見習うべき
・社会課題の解決に関する関心は高い
・将来について考える時期を前倒ししている
・憧れの対象も複数持つことで、リスク分散しながら適応能力を磨いて、時代の変化に素早く対応していく
・他の人がどんな評価をしているかを確認してから購入(消費行動)

●デジタル世界との濃密な関係が生み出す変化
・リアルもデジタルもリアルそのものの感覚
・SNSにより常に接続状態が保たれていることが実現したので、コミュニティが変化し、コミュニケーションが変化
・消費行動についても、自らアクセスせずに自動的に集まってくる膨大な情報との上手な向き合い方の型がすでに完成されている
・写真の加工の仕方で同世代がどうか分かる
・投稿の雰囲気に統一感を持たせること
・写真や動画のニュアンスを感じ取って読解するスキルこそがビジュアルコミュニケーション

●情報のサーチ方法について
・各SNSのアルゴリズムを踏まえた特性を理解しており、情報の質や深さを自分の意思とタイミングで調節している
・インスタグラムは完全に自分の好きな世界観に合うモノやコトが集まっている場所、商品やブランドの認知のきっかけとなっている
・ティックトックは少し違う角度から、君こういうのも好きじゃない?と提案してくれる。インスタはアルゴリズムで自分の好みに最適化しているが、少しずらした視点からの提案ツールであり、新しいモノやコトを探しに行くのに適している
・YouTube=自分の好きを深める。ほしい!と思った商品の詳細を動画で知る、理解を深める
・X=テキストベースで知る
・インフルエンサーに求めるモノ「親近感」と「専門性」
・インフルエンサーの熱意がポイント

●Z世代の自分らしさとは
・周囲の評価や視線への意識彼らの自己表現方法にも影響されている
・周りからこう見られているという他者からの評判を主軸に「自分らしさ」を表現し、認識、定義している
・アカウント複数持ちで「自分らしさ」を使い分けしている
・BEreal(アプリ)では、かざらない自分を共有することが大切

●三条市の魅力をZ世代にアプローチするにあたって
・SNSに投稿するモチベーション、SNSで繋がる友達とさらにコミュニケーションを広げることまでが完成形
・食を楽しむには空間も大事。空間とファッションの統一感
・食を楽しむためにもう少し解析度を上げると、事前にSNSでサーチし、行く前には全貌を知っている
・事前にどんな写真を撮ることができるのか、絶対に頼むべきメニューはどれか、などポイントは再現性を高くすること
・SNSで見た誰かの投稿を追体験して、「答え合わせ」をするという感覚
・体験から逆算する
・マーケティング的な観点から言うと、体験消費を活性化させるためには、「こういう体験をしてみたい!」と感じてもらうことが非常に大切。視覚的な体験設定が大切になる
・モノを起点に消費行動を起こしていない。SNSに投稿する写真、空間や表現したい世界観から逆算して必要なモノを消費する。ターゲットの求めている体験から逆算してアプローチを考える
・彼らが好んでいる体験を可視化する必要がある。どんな種類の世界観がその背景にあるのか、それがどのような層に好まれているのか

・常に情報過多、コンテンツ過多になっているスマホの世界では、消費量もふえたものの、情報やコンテンツに対するグリップ力は落ちている
・サブスクで映画を見る回数は増えたが、内容は覚えていない
・一方で、オフラインでの体験は一つのことに集中できる環境でもある
・SNSデ見つけた誰かの体験であったとしてもその場で感じる感覚は自分だけのモノ


トークセッションを終えて、感じたことは、
大切なのは変にZ世代だからと行って決めつけず、一人一人に向き続けること。そして年齢や性別などの固定概念にとらわれず、個を見つめる姿勢。表面的には細分化、多様化しているに見えても、その根底にある思いや考え、行動を起こす源泉には共通項が隠されていると感じました。
また、それを見つけ出して、Z世代との良い関係構築していくことが必要であり、Z世代に向き合うためには、彼ら彼女たちと同じ目線を自分の中にインストールしておくことが必要だと思います。

Z世代にアプローチする際の要素をPPT資料にまとめましたので、こちらもご参照ください。

Z世代に刺さる要素

次回は8月24日(土)に、まちやまにて、Z世代向けのワークショップを開催しますので、皆様ふるってご参加くださいませ!!

三条市の歴史文化の魅力をどのように活用していくべきなのか。
魅力の有効な発信方法、関係人口の増加、次代への継承など様々な視点から、Z世代の若者を中心とした方々で集まり意見を交わします。

開催日時 令和6年8月24日(土曜日) 13:30~15:30

開 場 まちやま2階 ひめさゆり

問合せ先 三条市市民部生涯学習課 電話 0256-32-4811

お申し込みは以下になります。


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