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月刊ポケカ2年生 4月号 ミライドンが教えてくれる勝ち要素

こんにちは。
ポケカ2年生のぐらさんと申します。中学生の息子がいるポケカおじさんです。普段は企業で研究開発の仕事をしていて、リアル版オオキド博士みたいな生活をしてます。工学博士です。ポケモンカードでも試合に勝つことより要因解析のようなことが大好きです。ポケカライフの研究テーマのひとつに、常勝猛者の思考の解明があります。常勝猛者が何を考えどんな視点でカードゲームをしているのか興味があります。言い換えると、我々初心者は強くなるために何を知らないといけないのか?1から100まで教えてくれる世界ではありません。研究して見つける必要があります。同じような悩みのあるポケカ2年生に気づいたことを共有できたらいいなと思ってます。一緒に強くなりましょう。シリーズものです。

第1回目はミライドンを題材にまとめました。話しの前半はミライドンの特性を深掘りして、ポケカに強くなるための要素を考察していきます。後半は、スノクレ環境におけるミライドンデッキの構築の1例を取り上げます。できるだけ、数字(確率)を使って根拠を説明します。長文なので、ゆっくり読んでください。

実はテキストに書かれている以上の秘密の効果がある


特性「タンデムユニット」がポケカ2年生に教えてくれる勝ち要素


その1 たねポケモンの展開による多くの利点

勝つためにそのターンに使わないといけないカードのことを要求と言います。初動の要求は、たねポケモンをベンチにおくことなので、要求カードはボール等のベンチにポケモンをおけるカードです。初動の要求を満たせないと、中盤以降の対戦が不利に働きデッキの実力をだせないまま負けてしまうことになります。でも、常勝猛者たちがもたついてる場面ってあまり見ませんよね?何かからくりがきっとあるはずです。

話しを進めます。タンデムユニットを一言で表現すると、いつでも使えるVIPパスです。テキストをそのまま解釈すると、できることはたねポケモンをベンチに出すだけなのですが、ある条件を満たせば、対戦が有利に働く付加的な効果(意図的な確率のコントロール)を使えるようになります。お互い使いたいカードを引き合う確率ボードで戦う勝負がポケモンカードです。


付加的な効果① 
ミライドンはポケモンなので、ボール以外のカードで、たねポケモンを場にだすことができます。言い換えると、ミライドン、イコール、ボールなのです。ボールの採用枚数を減らし、他の使えるカードを採用する枠ができます。例えば、ミライドン3枚採用なら、3枠空きます。実質、60+3枚分のデッキ内容にできるということです。
例えば、トランプのジョーカーみたいに何にでもなれるカードがポケモンカードにあったとします。そのカードに5個の役割(効果)があれば、カード5枚分の価値があります。何にでもなれるので要求を満たす確率が上がります。つまり、実質何枚分のデッキかという指標がデッキを円滑に動かすためのパラメータだったりします。皆さんが普段使っているデッキは何枚相当のデッキですか?

付加的な効果②
初動で多くのたねポケモンをベンチにだせるので、優先度の低いポケモンもしっかり場に出せます。ミライドンでミライドンを持ってこれるので、やってることは、ボール1枚でベンチを埋めてることと同義です。手札の余ったボールは他のタイプのたねポケモンを出すために使えるため、雷以外のポケモンの併用も容易です。採用するポケモンのタイプに融通がききます。タンデムユニットで出せるのは雷タイプだけですが、実は雷以外のタイプにも優しいトカゲ。

小まとめ
たねポケモンの展開について、少しまとめます。
① たねポケモンを出すという初動の要求を満たすことができる。テキスト記載内容そのままの効果。
② ボールの採用枚数を減らすことで、他のカードを採用する枠ができ、60枚以上のデッキ内容にできる。円滑に動くデッキになる。テキストに記載されていない効果。
③ ボールの使い方に融通がきき、雷タイプ以外のポケモンも出すことが容易。テキストに記載されていない効果。

今回、発見した効果は2つだけですが、常勝猛者たちは1枚のカードに多くの効果を見つけ、デッキの有効枚数を高めているのかもしれません。今後も研究を続けていく必要があります。

その2 ドローの当たり率が増える!?

タンデムユニットにより山札から最大5枚たねポケモンを抜くことができます。山札から不要なカードを減らしていくことを山札の圧縮と言いますが、タンデムユニットを使い圧縮率の高い山札に変えることで、ドローした際にほしいカードを引く確率(当たり率)を高めることができます。
山札圧縮は常勝猛者が使うテクニックのひとつで、勝負処に向けて強い山札を作っていく意識しないとわからないプレイングの一種です。強い山札とは、ほしいときにほしいカードを高い確率でひくことができる山札のことです。強い山札をつくることができるデッキ構成も大切なので、強くなるためにデッキビルドスキルも鍛えましょう。(今後、記事にする予定です)
山札圧縮の際に山札のカードを手札に持ってくることは、相手の妨害カードの影響を受けたり、博士の研究等でトラッシュに捨てて使用できなくなる可能性があるため、試合の展開を予想して圧縮するタイミングを見極める必要があります。本来なら練習して獲得するスキルですが、タンデムユニットでは手札に抱え込むことなく山札を圧縮できるためローリスクハイリターンです。ミライドン、ポケカ2年生に優しい。
山札ってめちゃくちゃあるから、たった5枚抜いただけでは当たり率が上がっても微々たるものって思うでしょ?そんなあなたにタンデムユニットによる山札圧縮効果をお見せしましょう。
ドローの際の当たり率の増加がどのくらいか計算してみました。対戦前の山札の枚数は、お相手もあなたも60枚です。対戦準備でサイドを6枚、手札7枚、山札トップドロー1枚、合計14枚を抜いた山札46枚で対戦が始まります。ミライドンだと、1ターン目にタンデムユニットが使えると、山札からたねポケモンを最大5枚抜くことができるので山札は実質41枚でスタート。つまり、お相手は山札46枚、あなたは山札41枚です。
確率計算の1例として、お互い博士の研究で山札から7枚引いた時の当たり率を表にまとめました。

①は山札46枚の場合、②はタンデムユニット使った場合(山札41枚)、②-①は当たり率の差

お相手の山札枚数46枚の場合(①の列)、ほしいカードが1枚採用だと、手札にくる確率は15.2%です。ほしいカードの採用枚数を1枚増やす毎に大体10%ずつ手札にくる確率があがります。4枚採用だと49.6%で、博士を打つと約半分の確率で手札にきます。つまり、約半分の確率で、お相手は理想ムーブをかましてきます。
あなたの場合です。タンデムユニットで山札を圧縮した場合が②の列に書いてる確率で、②から①を引いた数字がタンデムユニットにより増加した確率です。
注目すべきは、採用枚数が多いほどタンデムユニットによる確率上昇効果が増えることです。4枚採用では4.6%に達しています。採用枚数を1枚増やしたときの確率上昇が約10%ですから、デッキ構築の段階で約0.5枚採用枚数を増やしたことと同じ効果です。あなたのデッキ構成次第で、ミライドンが理想ムーブに近づけてくれます。
ここで大事なのは単純に採用枚数を増やすことはタンデムユニットでなくてもできる手段なので、タンデムユニットしか届かない領域、すなわち49.6%を上回る54.2%の当たり率、4枚採用構成を採用することで、相手のデッキを凌駕する当たり率でほしいカードを引きまくりぶんまわれるということです。あなたの考えたデッキコンセプトが発揮されます。これがタンデムユニットの見えざる力。

その3 実は特性ロックに強い

スノクレ環境は、頂きの雪道、クレッフィ、ディンルー等特性ロックカードが溢れかえってます。とは言っても、ロックは1日にしてならず。特性ロックも必要なカードを引かないと実行できません。
確率的には、お互いのターンが進んで山札を引けば引くほど、ロックカードがお相手の手札にくる確率が上がり、特性ロックされる確率は上がっていきます。つまり、自分が使いたいポケモンが進化ポケモンだと、ポケモンを育てている間にお相手にロックカードを引かれ、特性ロックされてしまいます。ターンを重ねて理想ムーブしてきたのに、戦い方の変更を強いられます。最悪は、デッキの実力を発揮できず負けてしまいます。
その点、ミライドンは、たねポケモンなので1ターン目から特性が使えるため、進化ポケモン主体のデッキよりお相手の特性ロックされる確率が低いです。例え、中盤以降に特性ロックされても、タンデムユニットで既にたねポケモンは展開済みであり、山札圧縮で得たバフ効果(山札圧縮効果)も消えることないので、優位性は保たれたままです。おいどんはそれを特性ロックが及ばない最後の楽園と呼んでおります。ドン!


以上、その1~3まで話しました。今回、共有したいことは書けたので、ここで一旦締めます。読んでいただきありがとうございました。

以下、後半の記事(有料記事)の内容を紹介します。ご購読の参考にしてください。できるだけ、数字(確率)を使って根拠を説明します。


その4 デッキ構築の1例(有料部分)
・タンデムユニットのメリットを強化したデッキ構築の1例を紹介します。とあるカードを併用することで54%の当たり率が最大92%に達します。紹介するデッキはスノクレ環境の環境デッキと戦える仕様になっています。ジュニアの子でも使える分岐の少ないデッキです。山札を全て引き切ることができるデッキ構成なので、終盤の再現性も高いです。

デッキ例を使って対戦したときの環境デッキに対する勝率です。デッキコンセプトが環境に突き刺さってると思います。
・サーナイトには、10戦9勝
・パオジアンには、8戦7勝
・ロストカイオーガには、11戦9勝、等

その4、その他として
・デッキ例での、初動のたねポケモンの展開の仕方
・後攻1ターン目で攻撃するためのカードの使い方
・トレシュとジェネレータどちらを先に使うべきか。確率計算結果、等 を記載してます。

その5 採用候補のカード評価
・前半に話した確率論から、ミライドンデッキで注目されているカードを再評価(考察)をしました。ご購読によって引き続きアップデートされる情報です。

追記履歴 その5 採用カードの評価
・2023.4.29:カード1種追記
・2023.5.10:カード1種追記(確率計算実施)
・2023.5.24:カード1種追記
・2023.6.2  :カード2種追記
・2023.6.5  :カード1種追記
・2023.6.19:カード2種追記
・2023.12.16:カード1種追記
現在合計9種の考察記事になってます。

その6  対戦準備の確率論(有料部分)
・サイド落ち、マリガンについて、スノクレ環境の環境デッキと比較した、確率計算の結果をまとめています。試合が始まる前から対戦は始まってます。デッキをアレンジするときの指標の参考にしていただけたらと思います。

以上が有料記事の紹介になります。

有料記事で得た収益は、CL、シティ、ジムバトル等の日々の息子とのポケカ修行の費用にあてさせていただきます。そこで得た知見考察を記事にして、ポケカ2年生の皆様に還元していきます。ぜひご購読よろしくお願いします。

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