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感性をくすぐるもの①

美容師はデザインをする仕事だ。
デザインには感性がつきまとう。
その蓄え方、量、質が自分の価値を作っていくということは言うまでもない。

音楽、アート、ファッションなどなど。

自分もそもそもクリエイティブなものが大好きだから、美容師としてでなく趣味で蓄えてきたのが仕事に活用できると気づいて意識し出してからそれっぽくブランディング出来るようになったかな〜と。


今回はまずそのひとつ目として、自分の好きな「アート」を紹介しようかと思います。


Chema Madoz

チェマ マドス
スペイン マドリードの写真家

「物をよく見て考えてから撮影するからカメラは持ち歩かない」

そう言うチェマの作品は、構築的でありながらシュルレアリスムに富んでいて見る側の感性に訴えかけるものがある。

チェマの作品の良さはその遊び心や発想力はもちろんだけど、
何よりの魅力は、見た瞬間にスッと入ってくるようなシンプルでミニマルで整理された世界観。

その写真の中には必要な物しか写ってなくて、それがもの凄く吟味された上で造られた、洗練されたアートっていうシンプルさ。

写真がモノクロなのもそういう余分な要素(色)を省きたいというミニマルな意識から来てるんだろう。

こういう必要な見せ所だけをブラッシュアップしてそれだけで勝負するっていうストイックさってデザインの本質なんだろうな〜

美容の作品で言うとつい余計な要素を足してしまいがちなこととか、ヘアを表現すること以外の方法に走ってしまったりとか、フォトグラファーの力に頼ってしまったりとか。

そういうのって作品と向かい合ってるようで、知らず知らずのうちに実はヘアを作るっていう本質からズレていってしまってるんだろうなとか思ったり。


自分の狙いを定める。そこからズラさない。

っていう意識と、それが思い切り出来る関係性を構築する、その上で本当に良い作品っていうのは生まれるんだろうなーと、本当は遊び心の話にしようと思ってたのにチェマの本を見返して考えたらそんなところへ辿り着きました。

僕の感性をくすぐるもの①でした。それでは。

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