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発散

高校の頃アメフトをやっていたのは、エネルギーを持て余していてぶつかりたいからと聞いた。他にも、ストレス発散でキックボクシングを始めた、ランニングを始めたと聞いたこともある。枕やクッションに顔を埋めて叫んだりする人もいるらしい。

最近、その感覚がとてもよくわかる。

オトナになると、がむしゃらに動いたり、叫んだりすることはほぼない。

それを解き放つ気持ちよさに気づいたのは数年前だった。

公園でウォーキングをしていると雨が降ってきたので、屋根がある場所まで走って向かった。

最初は小走りだったものの、走り出すと気持ちよくて、夜で顔が見えにくいのをいいことに全力で走ってみた。そしたら、身体が軽くて爽快感!人生で初めて、走るって気持ちいい~~!となった瞬間かも。なんせ私は50m走10秒台の学生時代を過ごしてきたから。

全力で走る気持ちよさに気づき、次にやりたくなったのは全力スキップ。さすがにスキップはひと気のあるところではできない。オトナはつらい。

ということで、晴れた休みの夕暮れ、人がいない砂浜に行ってみた。どきどきしながら全力でスキップしたら……わぁ〜〜い めーっちゃたのしいい〜〜!ぴーす! 想像以上でにこにこしちゃった。誰にも見られてませんように。


それ以来、スキップ欲が高まると、一人こそこそ海辺に行って、スキップしている。

でもスキップだけじゃ足りなくなってきた。

広い場所で大きい声出しながら踊りたいとか、地団駄踏んで体揺らしながら打楽器叩きたいとか、食器とかグラスみたいなものをひたすら投げて壊したいとか、サンドバックみたいな何かを殴りたい(対生き物は絶対ないです)とか、そういう欲がすごくある。

自分の中のストレスかエネルギーか、とにかく身体が何かを発散したがっているのかもしれない。一人で行けるそういう施設つくったらおもしろそうだね。

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