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早蕨争奪戦 IDÉE TOKYO×çanoma

東京駅・グランスタ東京のIDÉE TOKYOで開催されているçanoma(サノマ)のPOP UPに行ってきた。
今欠品が続いている3-17早蕨のおかわりがしたく、出るのではないかと予測はしていたのだが、前日の配信で店頭に並ぶことがはっきりした。

私はこう思っていた。

早蕨はあと少しで使い切る。そして2本目を買おうとしている。つまりリピーターだ。
もし私がブランド側の人間だったら、リピーターは非常に有難い。
だが、POP UPの場合、私のようなリピーターだけでなく、ふらっと立ち寄った人が何気に手に取って気に入ってくれるきっかけになるかもしれない。
私が、現在希少在庫の早蕨を買ってしまったら、潜在顧客を逃すことにはならないだろうか。
だとしたら、数か月後の入荷を待てばいいのだ。

東京駅に到着し、まずIDÉE TOKYOの場所を確認してからランチに行く予定だった。
本当に確認だけのつもりだった。
少し迷ってIDÉE TOKYOに着くと、店舗の入り口、もっとも目立つところに飾られたçanomaの商品たち。
その瞬間、私は早蕨を購入の意思をもって手に取った。

そのまましばらく店内をぐるっと見て、レジに向かった。その時にはもう潜在顧客のことは一切考えていなかった。
IDÉE TOKYOの女性スタッフさんと少し話をした。
çanomaのPOP UPが始まって、私が最初に商品を手に取った客だという。

「どこにも今在庫がなくて、昨日の配信であるって知ったんですよ」
「早蕨、良い香りですよね。買おうかと思ってるんです」
「良いですね~。私は今日乙女をつけてます」
「デパートの香水の香りと違ってつけやすいですね」
「そうなんですよ。とりたてて”日本人向け”というわけではないけれど、日本人が苦手な香りを排除して作ってるんですって」

なぜかçanomaの香水について語っている私。

「どのようにつけてますか?」
「基本的には自由で良いと思うんですけど、私はこんなふうにつけてます」
かくかくしかじか…

なぜか香水のつけかたをレクチャーをしている私。

続けて、
「香水ももちろん良いんですけどね、シャンプーとトリートメント(以下シャントリ)、すごい良いですよ。(今まで使っていたシャントリとçanomaのシャントリの比較写真を見せて)ほら、こんなに違うんです。良かったら髪触ってみてください。もう今までのシャントリに戻れませんよ。泡立ちが良いから私みたいに長めの髪でも1~2プッシュで十分ですし、結構持ちます。それに香りの強さを工夫してあるので、香水をつけても被らないんですよ。すごいでしょ?絶対買いです!」

なぜかスタッフさんに売り込みしている私。

さらに、
「あのね、お香も良いんです。無印のお香立てを使ってますけど、お香立てがなければこうやって洗濯ばさみでもとりあえずはいけますよ。私は8-17松風をお昼に焚いて少し仮眠するんです」

なぜかお香まで売り込んでいる私。

好きなものをお勧めするのって、なんだか楽しい…

そして早蕨の潜在顧客のことはもう私の頭にはなかった。
鉄火丼を食べて、ひとつ用事を済ませるためにもう一度IDÉE TOKYOに戻った。

早蕨は売り切れていた。

香水などそんなにすぐに売れるものでもないだろうに、その間わずか1~2時間である。
話を聞くとこうである。

まず私が最初に手に取り、店内を見ている間に他のお客が早蕨を購入をした。ランチに行っている間に2本購入したお客がいて、それからふらりと立ち寄った人が購入した。そして売り切れた。

さて、冒頭に戻る。

東京駅に到着し、まずIDÉE TOKYOの場所を確認してからランチに行く予定だった。
本当に確認だけのつもりだった。

しかし、結果的に、というか本能的に私は手に取った瞬間に購入を決めたのである。そして1~2時間後、早蕨は売り切れた。もしも、場所の確認だけして先にランチを済ませていたら、私は早蕨を手にすることはできなかったのである。
これを「先見の明」という。


こうして私は早蕨争奪戦に勝ったのだ。

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