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子供時代【9】父を守りたかった

継母の暴力と暴言に耐えることができたのは、

「父を守りたかった」

ただそれだけでした。

母との離婚後、毎晩、泣いていた父の姿を、もう二度と見たくありませんでした。

「私が我慢すれば、離婚にならず、父を守れる」

子供なので、こんなふうに思ってしまったのです。

兄も暴力に耐えていましたが、どんな思いだったのか、わかりません。

今にして思えば、私たちが耐えたからといって、父を守れるなんてことは、ありません。

それでも、暴力に耐えれば父を守れると思い込んでいた私は、ただひたすら父のために、継母に反抗もせず、大人しく暴力を受け続けたのでした。

*次の記事は
「なぜそこまで憎まれるのか」

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