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地域社会の幸福とそのための支援の結果を尋ねます

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは質問集です。質問に答え、その回答を評価し、改善に結びつけます。そして組織の将来の成功を確実なものにしていきます。
 結果のカテゴリーでは、経営における主要な領域 を5つのアイテムに分けて、それぞれについて、組織のパフォーマンスと改善状況について尋ねます。

 4つ目は、7.4リーダーシップとガバナンスの結果です。この項目では、組織が財務的に健全で、倫理的で、社会的責任をどの程度果たしているかを示す、経営幹部のリーダーシップとガバナンスの領域での主要な結果について尋ねます。

 社会の幸福と主要な地域社会に対する支援についての結果を尋ねます。

(5)主要な地域社会の社会福祉と支援に対する結果は何ですか?
(Baldrige Excellence Builder 2021-2022より引用。翻訳筆者)

 「地域社会」は言語は community(コミュニティ)です。ボルドリッジでは、顧客のコミュニティ、働き手のコミュニティなどとして、それぞれが属している集団、共同体という意味で使われています。
 翻訳では「地域社会」としていますが、その範囲の広がりは、組織の活動状況、その活動の影響する範囲によって異なります。コミュニティの捉え方については、稿を改めて深掘りしたいと考えていますが、ここでは「地域社会」として進めます。

 社会貢献と主要な地域社会への支援の主要な評価尺度や指標に対する結果を示します。

 社会の幸福への貢献に関する評価尺度には、
・エネルギー消費の削減、
・再生可能エネルギー資源と再生水の使用、
・二酸化炭素排出量の削減、
・廃棄物の削減と利用、
・資源を節約するための代替手法 (例、仮想会議の増加) 、
・進んだ労働慣行のグローバルな使用
などがあります。

 ベースにあるのは「核となる価値観と概念」にある「社会貢献」です。

核となる価値観と概念「社会への貢献」より
 組織のリーダーは、公共への貢献と社会の福祉(well-being)と便益の配慮に強く注力することが必要です。
 社会の福祉と便益を考慮することは、組織の影響が及ぼす範囲において、環境的、社会的、経済的のシステムを、(経営資源の範囲内で)リードしサポートすることを意味します。そのようなリーダーシップとサポートには、
・地域社会の教育、医療、その他のサービスを改善すること、
・優れた環境を追求すること、
・多様性、公平性、および包括性というような社会的に重要な問題に取り組むことにおいて模範となること、
・資源保護を実践すること、
・二酸化炭素排出量を削減すること、
・地域社会への奉仕活動や慈善活動を行うこと、
・業界慣行や商慣行を改善すること、
・機密情報でない情報を共有すること
などがあります。
(Baldrige Excellence Framework 2021-2022より。翻訳筆者) 

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 ボリドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。

 

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