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コンプライアンスを超える経営の仕組みづくり

 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークでは、質問に答え、その回答を評価し、改善に結びつけます。そして組織の将来の成功を確実なものにしていきます。
 その基盤にあるのが11個の「核となる価値観と概念」です。ボリドッジ・エクセレンス・フレームワークは、それらを組織経営に埋め込む仕組みとも言えます。

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(図は、ボルドリッジ「核となる価値観と概念」の役割。翻訳筆者)

 ボルドリッジが示す組織のあるべき姿は、コンプライアンスを超える経営です。

 核となる価値観と概念によれば、次のように捉えることができます。

 組織は、倫理と透明性を基盤に置いて、社会貢献を目標としており、その担い手がビジョナリーリーダー、将来を見据えたリーダシップです。

 基盤にあるのは倫理と透明性です。

倫理と透明性
 組織は、すべての利害関係者とのやり取りにおいて、倫理的な行動を強調する必要があります。組織の統治機関は、高度に倫理的な行動を要求し、それに応じてすべての行動を監視する必要があります。経営幹部は、倫理的な行動の模範となって、働き手に対する期待を明確にする必要があります。
 組織の倫理原則は、組織文化と価値観の基盤です。それは正しいか間違っているかを見分けます。明確に表現された倫理原則は、組織の価値観とともに、人々が効果的な意思決定をすることに力を与え、組織の規範と禁止事項を決定するための境界条件として機能します。
(ボルドリッジ核となる価値観と概念より一部引用。翻訳筆者)

 目座すのは社会貢献です。

社会への貢献
 組織のリーダーは、公共への貢献と社会の福祉(well-being)と便益への配慮を強調する必要があります。リーダーは、公衆衛生、安全、および環境の保護における組織とその働き手の模範である必要があります。この保護は、組織の運営における様々な影響と製品のライフサイクルに適用されます。また、組織は、資源保護、リサイクル、廃棄物の発生段階での削減を重視する必要があります。計画の立案にあたっては、製品の生産、流通、輸送、使用、廃棄における負の影響を先読みする必要があります。効果的な計画立案は、問題を軽減または防止し、問題が発生してもただちに対応できるようにし、公共の意識、安全、信頼を維持するために必要な情報と支援を利用できるようにする必要があります。
 組織は、法律と規制の要件を満たし、これらの法令および関連する要件を、最小限の遵守を超えて進化する好機として扱う必要があります。
(ボルドリッジ核となる価値観と概念より一部引用。翻訳筆者)

  ビジョナリーリーダーが、これを支えます。

将来を見据えたリーダーシップ
組織の経営幹部は、組織のビジョンを設定し、顧客に焦点を当て、明確ではっきりした組織の価値観と倫理観を示し、従業員に高い期待を設定する必要があります。ビジョン、価値観、期待は、すべての利害関係者のニーズのバランスを取る必要があります。また、リーダーは、知識と能力を構築し、働き手に権限委譲し、多様性を十分に活かし、イノベーションを促し、リスクを管理し、回復力を確実にし、責任を求め、パフォーマンスエクセレンスを達成し、それによって組織の継続的な成功を確実にするための、戦略、システム、方法の創出を確かなものとする必要があります。
(ボルドリッジ核となる価値観と概念より一部引用。翻訳筆者)

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 筆者らが翻訳した、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。


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