ビッグデータとデータ分析

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、高いパフォーマンスを実現するための「証明された」リーダーシップと経営の実践的な方法(プラクティス)を示したものです。 
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク2021-2022年版で特に着目した点のひとつ「デジタル化と第4次産業革命」に関連して、ビッグデータとその活用について理解を深めます。

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 データと情報は、内部および外部のさまざまな情報源から、さまざまな形式で提供されるようになり、ますます大量かつ高速に利用が可能となっています。大規模なデータセット(ビッグデータ)を含む、データと情報を活用する能力は、データを分析する能力、結論を導き出す能力、および、インテリジェントリスクを含む、活動を実行する能力が基本となっています。

ビッグデータ

 データの量と形式が増え続けることは、課題でもあり可能性でもあります。それらは、
・定量的データと定性的データの両方を、選択し、合成し、分析し、解釈すること、
・それらを有用な情報に変換すること、および、
・その上で業務運用においても戦略遂行においても行動すること
にあります。
 このことから、必要なのは、データだけでなく、知識、そして洞察です。さらに、インテリジェントリスクを取ること、イノベーションに対する心構えも求められます。

情報の分析

 分析には、大量のデータのパターンを検出し、その意味を解釈する、デジタルデータ分析とデータサイエンス技術が必要となります。
 業務運用の改善には、通常、2つの重要な測定要素(例えば、生産性、収益性、ROI、顧客満足の特性、および、それらの相対的な重要性など)を比較するデータの分析で十分です。時には、時間や区分(例えば、顧客区分)などの3番目の要素が追加される場合があります。
 戦略を検討する際には、より高度な情報分析により、組織のパフォーマンス、技術、人材、および対象市場の、現在の状態および望ましいあるいは予測される将来の状態という4番目の側面とともに、3次元のイメージを示します。このようなデータに基づいた絵、事実に基づいた絵を描いて、組織は戦略や戦略シナリオを策定することが必要です。

(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク 2021-2022年版より引用。翻訳&アレンジは筆者)

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 筆者らが翻訳した、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国政府のウェブサイトから無償でダウンロードできます。
 下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。


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