DX=IT×イノベーション
我が国経済産業省の「DXレポート~ITシステム『2025年の崖』克服とDXの本格的な展開~」を、国民全員が理解すべき時が来た。
日本ではDX(デジタルトランスフォーメーション)が進まない場合に2025年以降年間最大で12兆円の経済損失がでる可能性を自らの問題と理解できなかった中小企業オーナーだけでなく、大手の経営管理者にも多く見受けられた。
その主たる理由を挙げれば十指に余るが、特に
①現状への対応に一杯で手が回らない仕事の鬼、
②業界内での仲間意識や村八分への恐れを持つ優良企業、
③過去の成功にしがみつく前例主義者、
④失敗を恐れてリスクを避けようとする管理者、
⑤責任を回避する事なかれ主義者達が、
⑥自分達には無理だという諦め、
⑦自社にはDXが関係ないと思い込んでいる勘違い、
⑧下請けは言われた仕事をやれば良い
等々で、イノベーションにチャレンジしない。
これは先日9月9日に衆議院議員会館会場とオンラインでスタートした経済作業ビジネススクール ’時代’セミナー「二水会」のメイン講師、日本イノベーション融合学会理事長 髙梨智弘氏が、9月1日付の経済産業新報に掲載したコラム(KSイノベーション・コラム)の書き出しです。
ここで、高梨氏は論点1:「DX時代の崖を飛び越える論点を探る!」として、’時代’セミナーに通じる問題提起を行っています。
そして経済産業省のレポートは昨年2019年3月に出されたものですが、コロナウィルス禍の真っただ中にある現在、生き残るためには否が応でもDXに取り組まざるを得なくなった、というのが冒頭の言葉になります。
しかし、幸か不幸か、WHOのパンデミック宣言に加え、世界的な新型コロナウイルス感染の拡大による巨額な経済損失を眼のあたりにして、政官財民を巻き込んで多数の中小企業や経営者が、皮肉にも「コロナ禍から生き残るため」に、最新のデジタル技術を活用し、新たなビジネスモデルの創出による「DX=IT×イノベーション」を推進し始めている。
コラムではこのあとに成否を決めるDX導入5つのステップについて概要を述べていますが、その5つのステップの第一が、①社会変化の中で「実際」に起こっていることを、自らのこととして受け入れられるか。
’時代’セミナー「二水会」第1講座は、プロローグとして、セミナーの全体概要の説明でしたが、次回10月14日の第2講座からは、「I.環境変化を取り込むまったく新しいパラダイム思考」というテーマで、まさにこの実際に起こっていることをどのように自分事とするかについての話となります。
先のDXが進まない「主たる理由」についてボルドリッジの視点でみれば、①、②、⑥に必要なのは、先見の明のあるリーダーシップであり、③、④、⑤に必要なのは、イノベーションに取り組むために環境づくりです。
ボルドリッジでは、DXについては直接触れていませんが、IT活用の重要性とイノベーションへの取り組みについては、早くからフレームワークに組み込んでいます。
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経済産業ビジネススクール ’時代’セミナー「二水会」に興味を持たれた方のために、第2講座のパンフレット(PDF)と申込書(EXCEL)をつけておきます。
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