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いま必要な経営の基礎知識①・・・・・ボルドリッジの答え

①顧客満足と顧客ロイヤリティと顧客エンゲージメントの違い

 これは、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」の作成に支援いただいた田中典生氏が毎日発信されている中で紹介された「いま必要な経営の基礎知識」の一番目です。

 これについて、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークではどう言っているか。それは先に次の記事で紹介しました。

 この記事では顧客満足を起点として、次のように違いを示しています。

      顧客満足(CS) 
  顧客ロイヤルティ(CL)=高いCS+リピート・維持+口コミ・紹介
顧客エンゲージメント(CE)=高いCL+顧客であることの誇り
                  +なくてはならない存在

 ボルドリッジに「顧客エンゲージメント」が初めて登場したのは2009年でした(2009–2010 Criteria for Performance Excellence)。それ以前は、「顧客との関係づくりと顧客満足(Customer Relationships and Satisfaction)」がテーマでした。
 テーマに「顧客満足」とはあるものの、そのときにボルドリッジが目指していたのは、顧客ロイヤルティ(CL)でした。
 そして、2009年(版)から、目指すものが「顧客エンゲージメント」になり、いまに続いています。

 顧客満足は目的ではなく、顧客ロイヤルティや顧客エンゲージメントを獲得するための条件です。

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 参考までに、代表的な顧客エンゲージメント調査の一つであるギャラップ社のCE11では、その最初の質問が、「全体として、あなたは[ブランド]にどのくらい満足していますか?」([ブランド]にはあなたの組織名や商品・サービスのブランド名など満足の対象を入れます)であり、顧客満足度調査における総合満足度のような質問となっています。
 これ続く2つの質問と合わせてCE11の最初の3つの質問を顧客ロイヤルティに関する3つの質問(L3)としています。
 CE11は、さらにその後に続く感情的愛着に関する8つの質問(A8)と合わせて、全部で11の質問で構成されています。

 顧客満足は、最初の重要な質問(要素)ですが、顧客ロイヤルティの条件の一つであり、それもまた、顧客エンゲージメントの一部の要素であることを示す実例です。

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 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】は、米国政府のウェブサイトから無料でダウンロードできます。これは、米国が開発した組織経営のガイドです。Baldrige Excellence Builder / NISTのページ下方に、Non-English Versionsとして、Spanishと並んで掲載されています。


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