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今日の組織が直面する問題 2022-2023

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク(以下、ボルドリッジ)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。ボルドリッジはまた、米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)の「審査基準」であり、それをもとに自己診断(セルフアセスメント)・審査を行い、組織の改善点を見つけ、改善します。

 ボルドリッジは2年ごとに改訂されており、1月に2023-2024年版が発刊されました。

 ボルドリッジ2023-2024年版では、「今日の組織が直面している主要な概念および重要な問題」として次の項目を挙げています。これらはボルドリッジ審査基準を構成する7つのカテゴリ全体に織り込まれています。

  • 俊敏性、回復力、変革(transformation)

  • 働き手の維持

  • イノベーション

  • 多様性、公平性、包括性、アクセシビリティ(Accessibility)

  • サプライチェーンの回復力(Supply-chain resilience)

  • 社会への貢献、環境の持続可能性、循環経済(he circular economy)

  • デジタル経済と第 4 次産業革命

  • サイバーセキュリティ

 これらは、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの冒頭にある「ボルドリッジはどのように機能するか?」の中に簡単な説明と共に紹介されています。

 ボルドリッジ2021-2022年版では、次の項目が挙げられていました。

  • イノベーション

  • 回復力

  • デジタル経済と第4次産業革命

  • サイバーセキュリティ

  • 社会的責任とグローバルな持続可能性

  • 多様性、公平性、包括性

 項目だけを比較すると、この2年の間に問題がより深みを増したという感じです。
 2021-2022年版では、その直前2020年に始まった新型コロナパンデミックやBLM、MeTooなど人権にかかわる運動の世界的な広がりを反映して、回復力やそれまでも課題とされていた多様性に公平性、包括性の概念が追加されました。
 2023-2024年版では、長引くコロナの影響で変化した労働市場、ロシアのウクライナ侵攻、それに伴う資源や食料供給、激しさを増す異常気象などか反映されたものと推察されます。

 それぞれの解説も眺めて、それがどのようなもので、審査基準の中にどのように織り込まれているかを確認していきます。

★★

 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。
 ボリドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。


 現在あるのは、2021-2022年版です。2023-2024年版に対応したビルダーは、2月に発刊される予定です。


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