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すべての顧客を公平に扱い、不適切な差別を避けることを保証する

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークあるいはその要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーの質問から、「顧客」について見ていきます。

 ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーでは、「3.2顧客エンゲージメント」(p9)で、顧客との関係を構築し、顧客の満足度とエンゲージメントを高める方法について確認します。

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークでは、2021-2022年版の改訂で、これまでの「多様性」という概念が「多様性、公平性、包括性」に拡張され、「公平性と包括性」が重要な概念として、フレームワークに組み込まれました。
 このため、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダーでは、3.2(4)として公平な扱いに関する質問が新たに加わりました。

(4) あなたの顧客体験プロセスは、さまざまな顧客や顧客グループ、さまざまな市場区分に対する公平な扱いをどのように確実にしていますか?
(Baldrige Excellence Builder 2021-2022, p9より。翻訳筆者)

 顧客体験プロセスは、顧客との関係づくりのプロセス、顧客が情報とサポートを求められるようにするプロセス、顧客からの苦情に対応し管理するためのプロセスなどからなります。
 そのプロセスでとられている方法が、特定の顧客あるいは顧客グループを不公平に扱ったり不適切に差別することがないようにすることを求めています。

 従業員、コミュニティ、パートナー、協力者、そして最も重要なことに、顧客と利害関係者は、組織がすべての顧客セグメントを公平に扱い、不適切な差別を避けることを、ますます期待しています。 これらの期待に応えることで、広く一般市民、地域社会からの信頼が築かれます。

 これまでは、「多様性」ということを重視してきましたが、それに加えて「公平性」「包括性」を伴うことが重要と理解されるようになってきました。

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 筆者らGQFが翻訳した「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。



 

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