利用者によるRPA(Robotic Process Automation)発表会を開催しました
こんにちは。ゼネラルパートナーズ広報室の前山です。
今回は、ゼネラルパートナーズが運営する就労移行支援事業所「atGPジョブトレ秋葉原第二(発達障害コース)」に通所する利用者AさんによるRPA発表会の様子をお伝えします。
RPAとは
昨今、導入が進むRPAは、自社の生産性、効率性を向上させるツールとして多くの企業の注目を集めています。RPAとは、これまでの人間のみが対応可能と想定されていた作業、もしくはより高度な作業を人間に代わって実施できるルールエンジンやAI、機械学習等を含む認知技術を活用した新しい労働力を創出する仕組みのこと。※日本RPA協会HPより
障害者雇用で最も多い職種である一般事務職は、RPAのような次世代のテクノロジーに将来的には代替される可能性もあります。ゼネラルパートナーズでは、障害者雇用における長期的な展望を踏まえ、3年前からDX(デジタルトランスフォーメーション)人材の育成として、RPAツールを学ぶカリキュラムの整備を行っています。ゼネラルパートナーズのサービスを利用する方々の障害も近年多様化しており、RPAのような次世代スキルを十分に習得可能なポテンシャルを持つ方が多数在籍しています。RPAやIT・Webのスキルを身に着けた方々が実際にそれを生かすことができるよう、多様な領域の求人を開拓していきたいと考え、今回は障害別コースでRPAを学ぶ利用者による、企業へのRPA発表会を実施しました。
交通費を自動計算してくれるRPAをデモンストレーション
発表会の頭でAさんから、「広汎性発達障害があり、自分のことをうまく話せないので、自己PRをパッと話すのが難しい。空気を読むのが難しい。」といった障害特性があることを教えてくれました。今後、障害者雇用での求人が多いとされる一般事務にもAIが導入していき、そういう技術が就職をする上で必須だと考えRPAの勉強を始めたそうです。
発表会でAさんは、自身で作成した3種類のUiPath※を使用したロボット
を見せてくれました。そのひとつが、自宅(架空の住所)から会社の最寄り駅までの運賃を計算してくれるロボットです。※UiPathとは、RPAを開発するツール
▲左半分が作成したロボット。
Aさんによると、RPAは同じ作業を繰り返し実施することが得意だとか。実際にAさんが制作したロボットを使い交通費の計算を始めてみると…
ワンクリックしただけで、自動的に計算して入力してくれている!!
会社に交通費申請をする際に、一日ごとに駅を入力して計算とかなり手間がかかり苦労をしていたことに加え、私自身RPAがなにか全く分からない状態だったのでこれを見た瞬間、すごく感動しました。RPAすごいです!!
他にも、以下のような2種類のロボットのデモンストレーションも行いました。
【yahooニュース履歴の自動取得】
①UiPathでロボットのファイルをワンクリック
②ブラウザでYahooを開く
③リアルタイムのYahooニュースの見出しのテキストデータをコピー
④指定したエクセルファイルを開く
⑤コピーしたニュース見出しのテキストデータを指定セルにアウトプット
⑥エクセルファイルを保存して閉じる
【通信速度計測履歴の自動取得】
①UiPathでロボットのファイルをワンクリック
②コマンドプロンプトを開く
③通信速度を表示させてテキストデータをコピー
④指定したエクセルファイルを開く
⑤コピーした通信速度のテキストデータを指定セルにアウトプット
⑥エクセルファイルを保存して閉じる
このように、複数のアプリケーションにまたがる一連の操作をワンクリックで処理できるRPAの特徴を、わかりやすい解説付きで発表してくれました。
atGPジョブトレでRPAを担当している講師によると、講師がアドバイスしなくてもAさん自身で作成して、つまずいたらアドバイスする形をとっており、ほとんどAさんのアイデアで進めているそうです。Aさんは今後、業務報告書の自動化にも挑戦していきたいと語ってくれました。
実際にRPA業務で障害者雇用をしている参加企業様からは、「少子化により国内の労働力が減少、RPAという事業に取り組みテクノロジーを使って解決していきたい」という話があり、RPAの注目の高さがうかがえました。
atGPジョブトレでは、現在5名の利用者さんがRPAを学んでいます。今後も利用者さんによる発表会を開催していきますので、RPAでの採用を考えている企業様「RPAってなんだろう?」と全く知識のない企業様の参加も大歓迎です。次回の開催が決まりましたら、ゼネラルパートナーズのSNS(Twitter、Facebook)やプレスリリースでお知らせします。ぜひご参加ください。
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