新感覚ダイアログワークショップ「視覚障害者からの問いかけ」体験レポート
こんにちは。ゼネラルパートナーズ広報室の前山です。
12月2日、社会課題の解決に向けたさまざまなプロジェクトを行う一般社団法人PLAYERS主催の新感覚ダイアログワークショップ「視覚障害者からの問いかけ」に参加してきました。
「視覚障害者からの問いかけ」とは?
新感覚ダイアログワークショップ「視覚障害者からの問いかけ」は、視覚障害者と健常者で行うオンラインワークショップです。PLAYERSのメンバーで視覚障害者でもある中川テルヒロさんが、「視覚障害者は健常者から質問される機会は多いが、逆はあまりない」という経験から、これまでとは立場を逆転させた本ワークショップを発案しました。
視覚障害者から投げかけられる「視覚障害者から告白されたらどう思う?」「朝起きて目が見えなくなっていたらどうする?」といった問いに、健常者が返答する形で対話を行なっていくことで、障害者と健常者の間にある見えない壁や溝を実感し、新たな気づきや問いを持ち帰る機会を提供します。
▲PLAYERSが公開している「視覚障害者からの問いかけ」ムービー
まずは、自己紹介からスタート
今回の参加メンバーは、弱視のAさん、全盲のBさん、明るさはわかるというほぼ全盲のCさんの3名と健常者6人です。自己紹介では、それぞれが普段使用している道具(パソコン、iPhoneなど)の紹介がありました。
Bさん:全盲になる前の弱視だった期間は、白黒反転機能で文字を読んでいた。
A,B,Cさん:iPhoneのボイスオーバーを使用。
Cさん:Be My Eyes、マイクロソフトのSeeing AIを使用。
私は、この日参加するまで、無意識のうちに“視覚障害者=全く見えない”という思い込みから、「視覚障害の方がいたら声をかけなきゃ」「自分にできることは何かないか」と考えていました。しかし、視覚障害者3人の話を聞く中で、日常生活ではそれぞれが自身の方法でどうにかしようとしているということに気づきました。
Cさんも「『メイクはどうやってするの?』『料理はできるの?』とよく聞かれるけど、ひとつひとつ工夫すればできるんだよね。」と、序盤からかなりの衝撃がありました。
自己紹介のあとは、本題のワークショップへ
ワークショップでは、3組に分かれ(各グループ:視覚障害者1名、健常者2名)視覚障害者から健常者に質問が投げかけられます。
その中でもすごく難しく、面白かった質問が、
視覚障害者:私(全盲の視覚障害者)と動物園に行きました。キリンってどういう動物ですか?
キリンは、動物園でもテレビでも見たことあるので説明できそうな感じがしますが、いざ言葉で伝えようとするとこれが難しく。
健常者Dさん:黄色くて、首が長くて、首の長さはキリンの足の2倍??
私へのお題は「たぬき」!!
え、、、見たことあるけど説明できない。
私:しっぽが重そうで、顔が熊みたいで。あ、でも熊のように大きくないです。20センチくらい?
これでたぬきが伝わるのか?
他にも視覚障害者から「視覚障害者から告白されたら?」「恋人がある日突然、視覚障害者になったら?」など、直球の質問もありました。ほかのグループでもモノを説明する質問は苦戦していたようです(笑)
ワークショップを終え、参加者からは、
・楽しくてあっという間の時間だった。いいプログラムなので中高生にも体験してもらいたい。
・視覚障害者と話した感じがしなかった。
・視覚障害者と関わるとき健常者から障害者を理解しないといけないというアプローチが多く、このイベントでは視覚障害者から健常者が質問を受け、いつもとは逆の立場になり緊張感があった。
主催者PLAYERSのおふたりからは、
中川さん:2時間半で対話するたびにお互いの距離が詰まっていくのを感覚で感じてハートがしびれ、感動しました。
タキザワさん:気づきとモヤモヤを持ち帰り、日常生活の中でも考え続けてもらえたらいいなと思います。
あっという間の2時間半でした。今回参加して、普段からいかに視覚に頼っているのかを考えさせられました。
日常で視覚障害者、健常者に聞いてみたいことがあるけど「声をかけにくい」「こんなこと聞いていいのかな?」と思って、話しかけられないみなさん、新感覚ダイアログワークショップ「視覚障害者からの問いかけ」に参加してみてはいかがでしょうか。
その他、問い合わせ先など
■一般社団法人PLAYERS公式ホームページ
■新感覚ダイアログワークショップ「視覚障害者からの問いかけ」プレスリリース
■今後の予定
日にち:
2021年1月26日(火)
2021年2月16日(火)
時間:18:30〜21:00
会場:Zoom
参加者:健常者 6名 / 視覚障害者 3名
参加費:無料
お申し込みや詳細はこちら
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?