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発達障がい者への効果的な就労支援に関する調査


こんにちは。ゼネラルパートナーズです。

今回は、「発達障がい者への効果的な就労支援に関する調査」をお届けします。

就労移行支援事業所の事業所数は年々増加しており、現在では全国に3000カ所を越す事業所が存在しています。

最近では、発達障がい者の利用が増加する一方で、就労移行支援事業所の現場では対応が追いつかず、発達障がい者への支援に苦慮し、試行錯誤で支援を行っている状況が考えられます。

そこで、株式会社ゼネラルパートナーズの就労移行支援事業所を利用した発達障がい者が事業所で受けた支援内容と、その支援内容に対する本人のサービス満足度および自尊感情との関係性を解明するためにアンケート調査を実施しました。


対象者:株式会社ゼネラルパートナーズ運営の就労移行支援事業所の利用者・退所者
実施方法:インターネット調査
アンケート期間:2017/3/13~3/20(有効回答者数:32名)


就労移行支援事業所数の推移および利用者の障がい種別の変化

画像1

発達障害2


以下に示した5つのカテゴリ、および22項目(本調査では、就労移行支援事業所における「効果的な支援内容」と記述)について、利用者がこれらの支援内容を受けたと感じているか調査しました。

◆ カテゴリ① 就労実現のための本人と支援者の協働的本人理解

Q1 支援機関の職員が、あなたの障がいの特性を把握している

Q2 面談などを通して、あなたの希望や状況について話を聞き、お互いの考えを話し合う

Q3 支援機関内で多様な訓練メニューを実施し、また3ヶ所以上で実習を設定したうえで、それらの体験を一緒に振り返る

Q4 状況や目標に合わせた課題が設定され、その達成度合いやプロセスを一緒に振り返る

Q5 他の利用者・家族・主治医・実習先・職場の同僚から、あなたの様子や状況を把握し、あなたとその内容を共有する


◆ カテゴリ② 希望実現のための本人・企業・支援者の協働的本人/企業理解

Q6 あなたが就職したい企業に対し、障がい者雇用の経験の有無や、実務上関わる人が誰かを確認し、あなたと共有する

Q7 働き続けることができる職場かどうかを、あなたや、あなたが就職したい企業と一緒に検討する

Q8 あなたと就職先企業との相互理解を促進するための計画を、あなたと企業と一緒に立てる

Q9 就職先企業において、部署や業務を複数体験し、あなたに合った職場環境を一緒に考える

Q10 就職後に職場で葛藤が生じた際は、その葛藤が生じた過程をあなたと企業と一緒に振り返り、解決を試みる


◆ カテゴリ③ 希望実現のための本人・家族/関係者・支援者の協働的本人理解

Q11 必要に応じてあなたの家族や他の支援機関と連絡を取り合い、相談にのる

Q12 あなたの家族や他の支援機関に、あなたの就職についての考えなどを聞き取る

Q13 あなたと家族と一緒に、支援計画の作成・振り返りを行う

Q14 あなたの家族に、あなたの障がいの特性や、得意/不得意な環境・配慮事項を伝える

Q15 あなたの家族に、相談にのることができると伝える


◆ カテゴリ④ 本人の自己肯定感/自己効力感を高めるための協働


Q16 支援の際に、あなたと合意形成を図りながら、安心感のある雰囲気を作る

Q17 成功体験や達成感が得られる場面を多く設定する

Q18 基本的に支援全体を通して肯定的な言葉を使用し、良いところを評価する

Q19 支援機関の職員のみではなく、家族や関係者とあなたの成功体験を共有する

Q20 あなたと境遇が近い事業所の先輩などの成功体験を、あなたへ共有する


◆ カテゴリ⑤ 働くイメージとライフスキルの向上


Q21 働くことは、あなたや社会にとってどのような意義があるのかを一緒に確認する

Q22 職場の人や家族・親戚・友人などの付き合い方や、お金の使い方、余暇の過ごし方などを一緒に考える


各カテゴリとサービス満足度の相関関係

支援内容1


各カテゴリとサービス満足度の相関関係

支援内容2


各カテゴリと自己効力感の相関関係

支援内容3


まとめ



就労移行支援事業所における「効果的な支援内容」を受けたと感じている発達障がい者のサービス満足度は、高い傾向がみられた。
※「効果的な支援内容」に関しましては、「質問項目」の箇所をご参照ください。


 「効果的な支援内容」の5カテゴリの内、カテゴリ①「就労実現のための本人と支援者の協働的本人理解」、カテゴリ②「希望実現のための本人・企業・支援者の協働的本人/企業理解」、カテゴリ④「本人の自己肯定感/自己効力感を高めるための協働」、カテゴリ⑤「働くイメージとライフスキルの向上」の支援を受けた発達障がい者のサービス満足度は高い傾向を示した。


 「効果的な支援内容」のカテゴリ④「本人の自己肯定感/自己効力感を高めるための協働」、カテゴリ⑤「働くイメージとライフスキルの向上」の支援を受けたと感じている発達障がい者は、自己効力感が高い傾向がみられた。


※調査結果の詳細は、「調査Report」より資料をダウンロードし、ご覧ください。



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