マガジンのカバー画像

探求

33
運営しているクリエイター

#短編

ことばの調べもの 第3章(算術の基礎 編(9))

地球は46億年前に生まれた。46億年より前には存在していなかった。 ---なるほど、では数字「4…

藤沢 恵
3年前
1

ことばの調べもの 第3章(心の中のことば編(11))

メアリーの部屋。 メアリーは生まれたときから白黒の部屋に閉じ込められていた。彼女は白黒の…

藤沢 恵
3年前
1

ことばの調べもの 第3章(できません編(6))

「私はこれまで火星に行ったことなんてない」 私がこの信念を疑おうとするなら、何を犠牲にし…

藤沢 恵
3年前
4

ことばの調べもの 第3章(できません編(5))

一つの奇妙な問い。「想像できない物事などありえるだろうか」 ---もし「ありえる」というの…

藤沢 恵
3年前
2

ことばの調べもの 第3章(心の中のことば編(10))

「他のすべては完璧に我々と同じ。だた心の内面が存在しない。そういった者を考えてみよう」 …

藤沢 恵
3年前
3

ことばの調べもの 第3章(心の中のことば編(9))

言語の洞窟。 人:「自分は確かに心の中で言葉を話している!」 哲学者:「でもその言葉は(…

藤沢 恵
3年前

探求 第2章(算術の基礎 編(7))

あなたは足し算をマスターしているだろうか。 おそらくyesと答えるだろう。 仮に100人が「まだマスターしていない」と主張しても、あなたはその100人の頭がどうかしていると思うだろう。 つまり加算をマスターしているという確信は、経験的な多数決ではない。 いってみれば、人生の全場面の一分一秒、一部始終が、足し算を習得しているというあなたの強固な信念を下支えしていて、それは人の反論程度では揺るがされることがない。 ▲▽▲▽▲▽ いま目の前にごく単純な足し算の問題を出さ

探求 第2章(文脈の決定不可能性(4))

探求 第2章(文脈の決定不可能性(1)) ▲▽▲▽▲▽ 「Aがその相手よりも背が高い(低い)…

藤沢 恵
5年前
2

探求 第2章(文脈の決定不可能性(3))

補題。 ある人物が狭い部屋の中にいる。 ▲▽▲▽▲▽ 目の前には木のテーブルがあり、テー…

藤沢 恵
5年前
2

探求 第2章(算術の基礎 編(6))

隕石の軌道を計算した結果、半年後の推定位置が観測結果と一致した。われわれの軌道計算は未来…

藤沢 恵
5年前
6

探求 第2章(できません編(4))

言語を、建築物の比喩で考えることには、それなりのメリットがある。 1. 互いに支え合ってい…

藤沢 恵
5年前
3

探求 第2章(できません編(3))

6個のケーキがちょうど収まる箱を考えよう。 その箱にケーキを詰めていくと、なぜか1個どう…

藤沢 恵
5年前
5

探求 第2章(心の中のことば編(7))

ロボットに意識はあるか。 ふつう、「意識がない」とは、気絶していることだ。ぐったりして、…

藤沢 恵
5年前
5

探求 第2章(心の中のことば編(5))

内語も発話も行わず「深く考える」ことは可能だろうか。 人とあれこれ議論する。主張し、その根拠を述べ立てる。この類比で、言葉にださず、自分自身と内語で議論する。 思考をこういう行為として捉えている人にとって、「内語も発話も使わず思考などできない」というだろう。 ▲▽▲▽▲▽ 「無意識」といった「言語化の前工程」のような説明方式を導入して、「無意識*が*思考している」とでもいいたくなる説明を行うこともできよう。 そうなれば、内語も発話も行わず、ただ無念無想の状態で人は深