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「なくもんか」から学ぶ、やり遂げるということ。

先日見た映画「なくもんか」(2009)を見て感じたことのメモ。

ザクッと説明すると、究極の八方美人、自他共に認めるお人好し、阿部サダヲ演じる「山ちゃん」と生き別れた弟「祐介」(瑛太)をめぐる人間ドラマ。「家族の絆」を感じる映画。

と映画サイトには書いていましたが、この映画のテーマは「家族の絆」というよりも「やり遂げることの難しさ」だと、個人的には感じました。

僕は何事も「続けること」が一番強いと思っています。

めっちゃ運動神経があるヤツでも中学の部活で辞めちゃったら、そこそこの能力でも高校まで続けたヤツに負けちゃうし

バリバリ仕事が出来る人でも、数年で体調をくずしてしまえば、生涯年収はそこそこ仕事出来る人より低くなっちゃう

noteだってそう、めっちゃ価値のある一記事だけ書いた人よりも、何年も何年も欠かさずアップしてる人の方が評価されるかも

この、「続けるヤツ最強説」って結構なんでも当てはまるんです。

これは真理に近いと思っています

きめたんだ、こどものころに・・・

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この映画は周りの人に恩返しをしようと子供の頃に決め、それをひたすら忠実に守るやまちゃんと、それ以外の人たちの「なんとなく」のスタンスとを対比させ、山ちゃんの人柄を強調させています。

なんとなく育ててくれた初代やまちゃん
なんとなく優しくしてくれた善人通りのみんな

そんな人たちのために、もはや妄信的に尽くす山ちゃん。

好きでもないのに先代の遺言をまもって結婚し

売り上げにもならない仕事をして

まさに究極の八方美人。

でも、唯一心の支えになっていた、生き別れの弟にも冷たく突き放され

プライドを持って守ってきた秘伝のソースを捨てられた挙句、普通のソースの方が美味しいと評判になり

みんなのためにと善意で手伝っていたのに泥棒の容疑をかけられ


クソみたいな父親が生きてて、頑張っている弟の邪魔をして

幸せにしようと決心した妻と連れ子の本当の父親は大物政治家で、自分よりも子供に好かれていることがわかって・・

目も当てられない状況になっても笑って乗り切る山ちゃん。 

もはや誰のことも本当は好きじゃないのかもしれない。笑顔が顔にへばりついてるだけ、心の中では笑っていない。

時にオカマバーのカウンターに立ち全てのストレスを発散して、また人に尽くす日々を送る。



「なにかを続けて、成し遂げる」ということって本当に大変で、山ちゃんのように色んな試練を乗り越えないといけません。

大半の人は何らかの理由で、続けることをやめちゃいます。なのでなにかを成し遂げるということは簡単な事ではないのです。


最後のシーンで、漫才中に山ちゃんが言った「だから、好きでやってんだって」というのは、山ちゃんが良い人という意味ではなく、山ちゃんの子供の頃に決めた事を絶対にやり抜くという決意なんです。自分に言い聞かせてるんです。

このくらいの覚悟を持って日々の仕事に取り組まないと、何かを成し遂げることは出来ないと感じさせてくれた映画です。


  




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