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バナナが庭になってる!の驚き

柚子の写真を撮るひとたち

先日、北海道から奥多摩へツアーガイドの方たちが来ました。同行したひとによると、彼らは柚子の木の写真を撮りまくっていたそうです。
青梅・奥多摩に住んでいると、「え?なぜ?」と不思議に思いますよね。

これは、お店でお金を出さないと買えないものが、そこらじゅうに”捨てるほど”ある状況が、すごいと感じたからじゃないのかな。
そういえば、タイへ旅行に行ったときに、庭先で普通にバナナやマンゴーがなっていて、びっくりしたのと似ています。買わないと手に入らないのバナナやマンゴーが、庭先になってるなんて!なんとうらやましい!と思った感覚と。

そうやって考えてみると、海外のひとが「きれいな水」に憧れがあるのも、同じことなのかもしれません。
長野で体験ガイドをやっている太郎さんからも、海外のお客さまから「きれいな水を見たい」とリクエストされると聞きました。

”あたりまえ”を外から眺めてみると

「すくって飲めるくらいの水が、そこらじゅうに流れてる」

日本だとあたりまえのことですが、これって実は、ものすごいことなんじゃないんでしょうか。実際、海外では水道水すら飲めないところが多いですから。

わたしは、山梨県の忍野村で生まれ育ちました。
最近は、湧き水が見られる忍野八海へ、海外のお客さんがたくさん来ます。ずっとそこに住んでいるものにとっては、わざわざ遠くから来た人が、池を眺めて何がおもしろいんだろう?と不思議に感じます。
蛇口をひねると「富士山の湧き水」が出てくるわけですし。もちろん、お風呂だって掃除に使う水だって、富士山の湧き水です。
なんとも贅沢に思えることも、あたりまえすぎてその価値の高さに気づけないんですね。

わたしは東京に住むようになってから、水質の違いをずっと感じていました。
水道水だと、炊いたお米も、茹でた蕎麦も味がまったく違うこと。お風呂のお湯にぴりぴり刺激を感じることなどなど。
30年前に比べると、東京の水はぐっとおいしくなっています。それでも富士山の湧き水に比べると、水のおいしさ、水のやわらかさなどの違いを感じてしまいます。

そういえば、インバウンドガイドの方から、「小学生が黄色い帽子をかぶって集団登校している姿が、もっとも印象に残った」といわれた話も聞きました。海外では、子どもだけで道を歩くのが難しい国がたくさんあります。普通と感じている「安全」も、どんなに尊いものなのか、この国に暮らしていると知り得なかったりします。

何が「ある」のかを自覚したい

他所から来たお客さんが何を「すごい!」って思うのか。わかっていないことがまだまだたくさんありそうです。

奥多摩も、電車ですぐにきれいな水と緑の景色にアクセスできます。迎える側がこのすばらしさをわかったうえで、考えていけたらいいのかなと思っています。

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