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スコップひとつで動き出す/地中をめぐる水講座

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体の中を血がめぐっているように、土の中にも水や空気の動きがあります。動きがとどこおっていたり、逆に速すぎると、ぬかるみやぐずぐず、がけ崩れの原因になります。根本的に解決するには、… もっと読む
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#創作大賞2023

スコップひとつで動き出す/地中をめぐる水講座 はじめに

庭先のグズグズが気になる。家の水はけをよくしたい。風通しのいい家にしたい。そんなとき、ま…

Megumi Goto
11か月前
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スコップひとつで動き出す/土中をめぐる水講座 第1章_水の困りごとは「走る」「たま…

土の中の水と空気を動かす。身近な水についての困りごとが、土中環境について考えるきっかけに…

Megumi Goto
11か月前
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スコップひとつで動き出す/土中をめぐる水講座 第2章_水を走らせない

それでは、水を走らせないためには、どうしたらいいでしょうか? 要は、水のスピードをゆっく…

Megumi Goto
11か月前
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スコップひとつで動き出す/めぐる水講座 第3章_水をためない

水が停滞しないように動かすには、どうしたらいいのか。 水を動かすポイントは、  ① 流す …

Megumi Goto
11か月前
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スコップひとつで動きだす/土中をめぐる水講座 第5章-1 点穴(てんあな)のはたら…

高低差を作り、出口でもあり、浸透させることもできる点穴。 やってみてわかったこと、作業の…

Megumi Goto
10か月前
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草の勢いを弱めるには

これからの季節は、草が生えていたほうが、断然、涼しい。草の勢いをおさえて、お互いに気持ち…

Megumi Goto
1年前
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溝で浸透しやすい形状にする

雨どいがあるものの、水が停滞しやすい雨落ち付近で水が浸みこみやすくなるように作業した。 軒下にコンクリートが敷かれていて、コンクリートの脇に水が停滞しやすい。斜面変換線となるコンクリートと土の間に溝を掘って、しみ込みやすくする。 コンクリートにあたった水が、とどまりやすい地形となっている。水が地中へともぐっていきやすい状態にするのが作業の目標。 ① コンクリート脇の斜面変換線となる部分に溝を掘る② 溝が埋まらないように炭と枝を入れる。枝はゆらゆらしない程度に密着させ、菌

水を走らせない。大木の役割について考える。

毎月第3木曜日に定期開催している御岳でのめぐる水講座。 今回は斜面に生えていた木を切ってし…

Megumi Goto
1年前
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京都の有名庭園。土中の空気と水の動きで見てみた。

「そうだ、京都へ行こう。」 友人と、外国人観光客が来る前に京都へ行きたいよね。 なんて話…

Megumi Goto
1年前
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生えている草を「資材」だと考える

庭の草の刈りとり。 ここはレンガ塀に囲まれた庭で、平らな部分は硬く突き固められています。 …

Megumi Goto
1年前
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新しい道ができた。状況の変化にあわせて、風の草刈りと点穴。

8月は暑さもあって、古民家周りのワークショップをお休みしていました。 暑さとほどよい雨で、…

Megumi Goto
1年前
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風の草刈り。7年目の庭

カヌースクールのベースの庭を、風の草刈りしました。 ここは風の草刈りをし始めて7シーズンめ…

Megumi Goto
1年前
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「風の草刈り」わたしの解釈

今回は、「風の草刈り」についての話。 わたしは草刈りが大好きだ。 やりはじめると、ついつ…

Megumi Goto
2年前
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スコップひとつで動き出す/土中をめぐる水講座 第5章-3 溝

水の動きで大事なのが、 留まらせない、走らせない。 ゆっくりと動かし続けたいのです。 そのためには水平×垂直をふまえて、三つの対処法があります。 ● 穴 ● 溝 ● 段 このページでは、水をほどよくゆっくりにしつつも、動かす「溝」について説明します。 溝を掘る場所斜面の角度が変わるところに、溝を掘ります。角度が変わる線を、斜面変換線(しゃめんへんかんせん)といいます。 斜面が折れ曲がる場所をはっきりとさせると、斜面を水が走りにくくなります。溝によって、土砂が運ばれにく