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家庭学習の取り組み方~復習は宿題の第一歩!

子どもに宿題をやらせると、課題となっている問題を解いているだけ、というのが現実です。

これは子どもに非はなく、大人が勉強の取り組み方を教えていないからです。

宿題には
◉授業の一部(延長線上にあるもの)
◉最低限度の家庭学習
◉授業でインプットしたことを確実にアウトプットできるかを確認するもの
といった側面があります。

授業の効果を最大限高めるためには、宿題は必ず取り組んでください。

担当講師は授業内容を考えて出しているのです。

宿題をやらなければ授業を受けたことになりません。

宿題をやらなければ、授業の内容も効果も半分になってしまいます。

しかし、ただ問題を解けばいいだけではありません。

大切なのは復習をしてから演習に取り組むことです。

宿題は、「授業の復習+演習+解き直しの3つがそろって宿題になります。

宿題の目的は「解けるように理解すること」ですから、問題を解いておしまいではあまりにもお粗末です。

家庭学習が不完全な理由は、授業ノートに原因のほとんどがあります。

復習ができる、見返すことを前提にしたノートが作られていないから、復習する習慣がつかないのです。

授業ノート見返す習慣がない子どもは、学習のポイントがわかっていないまま問題を解いてしまいます。

そうすると、いくら演習しても正解にならず、空欄や赤で解説を写したものだけのノートになります。

それでは意味もなく時間の浪費に過ぎません。

よく「宿題はちゃんとやっている」「机に向かっている時間は長い」のに成績が上がらないという相談を受けます。

たいていの保護者は、「ウチの子はだめなんだ」「(中学受験には)向かないんだ」と悲観的になってしまいます。

根本的な問題は、復習する習慣がないからです。

授業で聞いたことを理解するのと、それを自分のものにすることは明確に違います。

「家で宿題をやらせると全く解けていないから、授業の内容を理解していないのでは」という相談もよく受けます。

1度聞いただけでは、定着はなかなかできません。

定着度を上げるためには、復習で学習ポイントを繰り返し何度も確認しなくていけません。

ノートを見返す習慣がない子どもは、分からない問題になるとすぐに解答・解説を見ようとします。

しかし、解答・解説にはその問題にそった超・具体的な内容しか書かれていません。

ということは、根本的な考え方を解答・解説から導き出すことは子どもにとっては困難な作業になります。

ですから、ただ解説を丸写しただけの状態を「やり直し」としてしまうのです。

家庭学習の根本は、「分からないときは授業ノートを見直す」習慣をつけることです。

復習のやり方

学年が上がるにつれ、塾からの帰宅時刻は遅くなっていき、その日にすぐ復習することは難しいのが現実です。

しかし、すぐに復習しなければ意味がありません。

そこでやるべきことが、授業ノートの見直しです。

その日に学習した内容を授業ノートで確認し、ポイントを整理するだけでも効果は違ってきます。

また、帰ってきたときに(または迎えのときに)、「今日、どんなことを勉強してきた?」と聞いてあげてください(特に低学年は必須)。

スラスラ言えない場合は、「家に着いたらノートを見直そう」と声をかけてあげてください。

授業ノートで授業内容のまとめ

授業ノートには必ず復習する欄を用意してください。

そこに授業内容をまとめさせます。

ポイントとなる部分は色ペンで囲って目立たせるだけでも構いません。

また、授業中に演習した問題で、解けなかった問題・解説を聞いてやっと分かった問題をやり直しましょう。

どこで自分が躓いているのかを考えさせる時間が必要です。

低学年やこういった復習を初めてやる場合は、保護者が手伝ってあげてください。

また、疑問点は必ずメモをとり、次回の授業前後で担当講師に質問してください。

確認テストのやり直し

基本的に授業内で行われる確認テストは、前回内容の宿題から出題されます。

ということは、解けなければいけない問題しか出題されていません。

ですから、解けていない問題が弱点になっているのです。

解けなかった理由を書き出して、自分の弱点をリスト化しておきましょう。

演習

まずは1週間に出ている各科目の宿題(演習量)を確認してください。

だいたい毎週決まった宿題が出されているはずです。

1週間の宿題の量が決まったら、1日あたりの量を割り算で求めましょう。

宿題はまとめてやってはいけません。

毎日少しずつでいいですから、継続して学習することが重要です。

間違えても構わない

復習が終わったら、早速問題演習に取り掛かってください。

ここでのポイントは「全部正解する必要はない」ということです。

宿題の問題は、「解けなくてはいけない問題」ではなく「解けるようにならなければいけない問題」なのです。

ですから、間違えることは悪いことではありません。

間違えた問題がみなさんの弱点であり、その弱点を克服するのが宿題なのです。

間違えを恐れずに問題を解いていってください。

大切なのは、何がわかって何がわからないのかを判明させることです。

必ずやり直しをする

解きっぱなしは全く意味がありません。

間違えた問題は、授業ノートを見直し、解説を熟読して、「なぜ間違えたのか」「どこで間違えたのか」をまずは考えてください。

「解らない→すぐ質問」では全く考える作業をしていないので、これでは成績が上がりません。

考えることが宿題で一番重要なことなのです。

また、単純な知識事項ならば、改めて覚えてしまえばいいのです。

間違えた問題は自分の弱点であり、逆に言えば財産になります。

ですから、間違えた問題は必ずテキストに印をつけてください。

週テストなど試験の前に優先的に復習をすることが、いい結果につながります。

宿題以外の家庭学習

とにかく復習・やり直しが最優先になります。

定着が甘かったり、解けないままでいる状態では、いくら多くのことをやっても意味がありません。

とにかく復習・見直しの習慣をつけることが大切です。

上位校を目指していると、どうしても応用問題をやりたくなります。

しかし、基礎が完璧にできるようになっていなければ、ただの無駄でしかありません。

それどころか、落ちこぼれていくことに気づかないままになってしまいます。

家庭学習とは、絞らなければ意味がありません。

ですから、計画(何をやるのか)が重要なのです。

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