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ドサクサ日記 8/26-9/1 2024

26日。
屍のような体調かと思いきや、予想より疲れておらず、そうか老いたことによって疲れのピークが少し遅れてやってくるのだな、と認識しながら、浜松へ。K-mixで楽しくラジオ収録。帰りに鰻が食べたかったけれど、グルメ活動をする時間がまったくなかった。静岡県は長い。中部出身の俺はなかなか浜松には行かないので、いつ来ても風景が新鮮に見える。ちなみに伊豆はほぼ神奈川領だと考えている。

27日。
静岡フィールドワーク。丸子でとろろ汁を食べ、岡部で日本酒を飲み、藤枝を散策してスタジオについて話し合い、豪雨のなか島田宿の遺跡を通り抜けて蓬莱橋を見て、最後は焼津で美味しい魚を食べて温泉に浸かった。食事どころからの帰り道は雨で冠水一歩手前、ズボンも靴もずぶ濡れだった。夜中に突然、スマホから警報音がなって驚いた。とろろ汁のせいかクリーム色の一本糞が夜中に出た。台風怖い。

28日。
朝は汀屋で豪華な朝食。そのあとはレンタカーで御前崎に。御前崎グランドホテルが廃墟寸前になっているように見えて悲しかった。台風が来るので御前崎には人の気配がない。浜岡原発は要塞のようだった。展望台を撮影禁止にすることで新しいブルシットジョブが生まれていた。このままではサッドツアーだと話していたところ、掛川の「むとう」というお店で浜名湖の鰻を食べられた。最高だった。帰宅。

29日。
ラジオ収録やら打ち合わせやら、この日はオンラインの仕事が多かった。合間にミックスの仕事を行う。昼食は丸亀製麺。豚しゃぶの乗った饂飩は一度食べて、なんとなくまた食べようという気にはならず、結局、いつも肉饂飩を食べてしまう。この日は店員さんが親子丼のお客さんを探しているうちに俺の肉は甘辛く煮詰まってしまった。それも仕方ない。丸亀製麺がなくなったらTOKIOより困る自信がある。

30日。
ミックス作業。AIによる画像生成でミュージックビデオ制作。AIが言葉に対してどのように反応するかを読んでいくのは楽しい。写実的な言葉や具体的な言葉を打ち込むと、案外に凡庸な画像が生成されてしまう。見たことがあるようなオブジェクトが含まれてしまうのだ。しかし、工夫して言葉を打ち込むと、見たこともないような不思議な画像が得られる。言葉とAIのリアクションの関係を探るのが楽しい。

31日。
Oasisの再結成のニュースでいろいろな人が盛り上がっている。ノエルのソロは彼らしさがひとつもスポイルされているところがないと思うが、リアムに関しては若手のコンポーザーがOasis的な曲を提供する度に、なんともいえない寂しさを感じていた。ノエルのソロでも時折、このメロディをリアムが歌ったら…と感じることもあったけれど、Oasisの不在感が如実に出るのは、リアムのライブだったと思う。しかし、リアムのライブではOasisの曲が普通に、オーディエンスから歓迎されて演奏されるように近年はなっていた。そういうスタイルが馴染んでいた。このままでもそれぞれの活動が成り立つし、再結成は一生ないのかなと思っていた。音楽関係者のいくらかも「ノエルは完全にOasisと決別している」みたいなことを話していたように思う。と思ったら、なんと!再結成!。先週のどのタイミングだったか「再結成のラストチャンス」みたいな言葉をSONYの人たちから聞いていた。まさか実現するとは思わなかった。端的に、ギャラガー兄弟にとっては、本当に素敵なことなのではないかと思う。ノエルの作ったメロディをリアムが歌うときにこそ、特別な魅力が立ち上がる。どういうペースになるのか分からないけれど、協働したときに増すそれぞれが持つギフトを、なるべく大切にしてほしいなと思う。

9月1日。
続・Oasisの再結成。イギリスにまで行って、彼らのライブを観ようとは思わない自分が不思議。もう十分に、彼らには勇気づけてもらった。真っ直ぐに祝いたい気持ちと、過ぎ去ってしまった何かを拾い集めるような気持ちの両方を持っている。日本にまた来てくれるなら観に行きたい。それまでに跡形もなくぶっ壊れてしまうなら、笑って受け入れようと思う。そういう悪夢みたいな瞬間を期待している自分もいるのかもしれない。Cast No Shadowを聞けば、いつでも過ぎ去った青春の日々の感情が指先まで走り抜ける。Rockin' Chairを聞くと、立川の、砂漠みたいに暑かった夏のアスファルトを思い出す。でも、やっぱり、Fuckin' in The Bushesで高揚して、The Importance of Being Idle 水戸黄門みたいなイントロで、苦笑いしたい。そういう気持ちを、見知らぬ誰かと現場でシェアしたい。